コラム

中学生の勉強のやる気がない原因と対処法を紹介!本人・親ができること

中学生の勉強のやる気がない原因と対処法を紹介!本人・親ができること 公開日:

「中学校で反抗期になった。全然勉強しなくなった」
「小学校のときはあんなにいい子だったのに、中学生になって変わってしまった」
中学生の保護者の中には、そのような悩みを持つ方が少なくありません。
中学生は、部活動、趣味、友人関係、好きな芸能人など大切なものが増え、自分の世界がぐっと広がる時期です。その分、小学生の頃に比べて、親や、親の言うことに対して煩わしく感じてしまうのかもしれません。この記事では中学生の勉強のやる気がない原因、そして本人・親が対処すべきことについてご紹介します。

勉強のやる気がない原因

勉強のやる気がない原因

中学生の勉強にやる気がない原因の一つに「疲れているから」というのがあります。
中学校時代は、最も部活動に打ち込める時期です。部活動を頑張った結果、疲れたり、眠くなったりすることもあるでしょう。部活動が原因であればまだいいかもしれませんが、中には部活をやっていない分体力があまりないお子さんもいます。またスマホやゲームに夢中で夜ふかししてしまっているケースもあるのです。

その他の原因として「勉強がわからない」というのも挙げられます。「勉強が面白くない」「勉強が面倒くさい」というのも、結局は理解できないから面白くないし、面倒くさいのです。小学校の学習内容を理解できていなかったり、小学校のうちに勉強する習慣が身についていないと、やる気がなくなってしまうのです。

勉強のやる気がないときの対処法(本人ができること)

勉強のやる気がないときの対処法(本人ができること)

ここでは、中学生が勉強のやる気が出ないときの対処法をご紹介します。

小さな目標を設定する

いきなり「有名なあの高校に入る」などと大きな目標を立てても、やる気は生まれません。
大きな夢をかなえるために、まずは小さな目標を設定しましょう。
今できていることより、少しがんばれば達成できるような目標で十分です。「」小さな目標を達成すると、大きな夢に一歩近づきます。そうすることでやる気が生まれるのです。

自分で目標を設定する

中学生が目標を立てる上で大切なのは、必ず自分で立てるということです。小学生のうちは親が目標を立てることも多いですが、中学生になっても親が決めてばかりだと、いつまで経っても「やらされている感」が消えません。また、目標を立てたら保護者に宣言すると良いでしょう。大きな目標は「達成できなかったらどうしよう」と不安ですが、小さな目標であれば抵抗はないはずです。もしそれでも達成できないと不安ということであれば、もしかしたら、まだ目標が大きすぎるのかもしれません。自分の中で抱えておくよりも、達成したときに一緒に喜んでくれる人がいた方が「うれしい、もっとがんばろう」とやる気になります。

ながら勉強をやめる

TVをつけたまま勉強したり、動画を流したまま勉強したりしていませんか?
一見効率的に見えるかもしれませんが、人は、一度に複数のことをこなすようにできていません。ミスも多くなりますし、問題を解く速さも落ちます。せっかくの時間を無駄にしてしまうのです。成果が出ないから勉強のやる気が出なくなる、これでは悪循環ですね。勉強のときは勉強だけに集中する方が早く終わりますし、努力が成績に結びつきやすくなるので、やる気も湧いてきます。

自分の「メンター」を見つける

メンター(Mentor)は、日本語で「指導者、助言者」です。「この人すごいな」「自分もこうなりたいな」と思える人を見つけてみましょう。メンターは、保護者、学校の先生、塾の先生だけとは限りません。動物や植物に詳しい近所のおじいさんやおばあさんが、メンターになるかもしれないのです。今の時代なら、インターネット上で探すのもありだと思いますが、知らない人の場合は鵜呑みにせず、身近な人に「○○さんってどう思う?」と聞いてみたほうがよいでしょう。(だまされないように知識をつけるのも、勉強する理由の一つです)ぜひ素敵な大人を見つけてください。その人に近づきたいと思う気持ちが、勉強へのやる気を育てます。

勉強のやる気がないときの対処法(親ができること)

勉強のやる気がないときの対処法(親ができること)

勉強のやる気がない中学生に対して、親はどのような行動をとれば良いのでしょうか。

くどくど言わず、端的に話す

中学生が一番嫌がる親の言い方は何だと思いますか?
それは、同じことを何度も言われることです。「この前も勉強せずに遊んでいたよね」「だからダメなんだ」なんて言われて「そうですね」なんておとなしく聞くはずがありません。子どもに勉強してほしいと伝えたいときは、一言で十分です。あとは子ども自身のやる気を信じましょう。

命令せずに見守る

小学生のうちは、親が絶対だったので「勉強しなさい」と言われても素直に聞くことができました。「親は偉い」という気持ちが、子どもの中にあったのです。しかし中学生になって世の中のことが見えてくると「勉強しなさい」と言われても素直には聞きません。しかしそれは、子どもの心が大人へと成長しているということであり、むしろ喜ばしいことです。命令するのではなく、「勉強した方がいいんじゃない?」と提案の形で話しかけましょう。そしてその結果子どもが勉強しなかったとしても、ぐっとこらえて見守りましょう。その結果子どものテストの点数が振るわず「親の言うことを聞いて勉強すればよかった」と後悔するのも貴重な経験であり、学びです。失敗することで子どもは成長するのです。

憶測で言わず、事実だけを話す

「今日テストだったでしょう? あまり勉強しなかったからうまくいかなかったんじゃないの?」
このような声掛けを、お子さんにしていないでしょうか。テストだったのは事実ですが、「うまくいかなかったんじゃないの」は憶測です。憶測で話すのは、子どもの信頼を失いかねません。マイナスの憶測は、子どもにとって不快でしかありません。テストの結果が気になるときは「今日テストどうだった?」とだけ聞いて、子どもの反応を待ってください。そして「実はよくなかった」と素直に話してくれたときも、決して責めないでください。子どもが自分から「勉強すればよかった」という気持ちになってくれるのを待ちましょう。

子どもの可能性を信じる

あなたはお子さんについて、どのように考えていますか?
「この子は勉強しないし頭もよくない。将来立派な大人になれるのか心配」
「この子は勉強にやる気がないときもあるけど、良いところがいっぱいある。これからどんな大人になるのかとっても楽しみ」
どちらがあなたの気持ちに近いでしょうか?

中学生は、大人の目から見て、まだまだ未熟な部分が沢山あります。しかし、言い換えれば可能性の塊なのです。今は勉強が嫌いで、やる気がなかったとしても、これから才能が開花する可能性が十分にあります。たった数十年早く生まれただけの親が、自分の経験だけで「あの子はダメだ」なんて考えることはできないのです。また、今を生きる中学生の時代は、私たち親が中学生だった頃よりも、ずっといろいろなことができるようになっています。子どもの可能性を信じて、おおらかに接することが、中学生のやる気を引き出す近道です。

親が率先して行動する

「勉強しなさい」と口うるさく言ったところで、中学生は素直に言うことを聞きません。いえばいうほど、親の言うことを煩わしいと感じるようになります。
ではどうすれば良いのでしょうか?

子どもは、親が思っている以上に、親のことをよく見ています。中学生になると、親の良い面だけでなく、良くない面も見えてきてしまいます。親の良くない面が見えてしまうと「いつも偉そうに言っているけど、親だってだめな部分があるんだな」と気付き、親の言うことを聞かなくなってしまうのです。子どもに勉強しなさいと言っても、親がスマホばかりしていたら説得力がありません。親自身が成長する姿を見せることで、子どもにも想いが伝わるはずです。

まとめ

小学校の頃のお子さんは、親の言うことは正しいと素直に受け止めていたのではないでしょうか。しかし思春期を迎えた子は、親の希望に沿わない行動をしたり、親から見たら「なぜ?」と思うものに興味を持ったりするものです。親は勉強してほしいのに、言うことを聞いてくれないというのは、むしろ正常と言えるのかもしれません。思い通りに育てようと思うのではなく、自分とまったく違う存在だと受け入れ、尊重することが、子どものやる気を引き出す第一歩なのではないでしょうか。

オンライン家庭教師ドリーム
教務代表 山田 祐大

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