コラム

勉強しないとどうなる?中高生に起きるリスクと効果的な対処法

勉強しないとどうなる?中高生に起きるリスクと効果的な対処法 公開日:

「今日は疲れたからやらない」「テスト前になればやればいい」こうした言葉は、思春期を迎えた子どもからよく聞かれるものです。
一見すると「少しサボっているだけ」に思えるかもしれません。
しかし、その小さな積み重ねが後に大きな差となって表れ、将来の進路や自己肯定感にまで影響を及ぼします。

本記事では、勉強をしない状態を放置することのリスクを整理するとともに、子ども自身と保護者がどのように向き合えばよいのかを考えていきます。

勉強しないことがもたらす学力面での影響

勉強しないことがもたらす学力面での影響

勉強をやらない期間が長く続くと、単に知識が増えないというだけではありません。
本来は積み木のように一段一段積み上げていくべき学習の基礎が崩れ、その上に新しい知識を重ねることができなくなってしまいます。
算数や数学であれば、計算の基礎をしっかりと理解していないと、文章題を解く際に式を立てることができず、関数や図形といった応用的な単元に入ったときに完全に手が止まってしまうこともあります。

英語も同様で、単語や文法といった基礎知識を習得しないまま長文読解やリスニングに進んでしまうと、文章全体の意味がつかめず「ただ眺めるだけ」で終わってしまいます。
理解できない経験が重なるほど「英語は苦手だ」という意識が強くなり、避けるようになるケースは非常に多いのです。
理科や社会においても、一つの単元の理解不足がそのまま次の単元に影響を与え、まるでドミノ倒しのように学習全体に悪影響を及ぼします。

このように「わからない部分」が増えると、授業中も先生の説明を理解できず、板書を写すだけで終わってしまうことが増えてきます。
周囲の友達が積極的に発言したり問題を解いたりして理解を深めていく中、自分だけが置き去りにされているように感じると、大きな焦りやストレスが生まれ、それが学習意欲をさらに奪う原因となります。

心理面に広がる悪影響

学習の遅れは、定期テストの点数や模試の判定結果といった具体的な数値で目に見える形で現れます。
努力が足りていないことを自覚している子どもほど、その結果を目の当たりにしたとき「自分はできない」「もう追いつけない」という気持ちが強くなりやすくなります。
こうした否定的な自己認識は、次第に自己肯定感の低下へとつながり、「どうせ何をやっても無駄だ」という諦めに変わってしまうことも少なくありません。

さらに、このような心理状態は勉強だけにとどまらず、友人関係や部活動といった学校生活全体に悪影響を与えることがあります。
自分に自信が持てないために人との関わりを避けるようになったり、部活動においても前向きに取り組めなくなったりするのです。
結果的に「勉強しない」ことが、学校生活全体の満足感や人間関係の質にまで波及してしまうのです。

特に思春期は自立心が強まり、自我が大きく育つ時期です。
親から「勉強しなさい」と繰り返し言われると、素直に従うどころか逆に強い反発心が生まれ、ますます勉強から距離を置こうとするケースも多く見られます。
つまり「勉強しない状態」を放置することは、学力面の低下にとどまらず、心の発達や人間関係の健全さにも深く関わってくるのです。

将来に及ぶ具体的なリスク

勉強しないことの影響は、短期的にはテストの点数や授業理解の不足といった形で表れますが、それはあくまで入口にすぎません。
その先には、進路選択や将来の可能性を制限する深刻なリスクが待っています。

中学生の場合は、定期テストの点数だけでなく、提出物や授業態度といった要素から決まる内申点が不足し、高校入試で不利になることがあります。
内申点が足りないために志望校を諦めなければならない、というケースは決して珍しくありません。

高校生では、その影響はさらに顕著になります。
大学入試に必要な基礎学力が備わらないと、受験勉強を本格化させたときに膨大な学習量を一気に取り戻さなければならなくなります。
結果として、受験直前になって「間に合わない」と感じ、進学を断念することもあります。
さらに、学歴や学習経験の不足は就職活動にも直結し、希望する職種や企業の選択肢を大きく制限してしまいます。

社会に出た後もその差は埋まりません。勉強をしてきた人は新しい知識を吸収する力、情報を整理して理解する力が鍛えられているため、仕事上の成長もスムーズです。
一方で、学習習慣を持たないまま大人になった人は、マニュアル以上のことを理解できなかったり、文章を読んで的確に判断することが難しかったりする場面が増えます。
つまり、勉強をしないことは「今の成績」にとどまらず、将来の選択肢そのものを狭めてしまうのです。

放置が招く生活習慣の乱れ

勉強をしない子どもは、生活習慣の乱れにもつながることが多いです。
夜遅くまでスマートフォンを触っていたり、ゲームに没頭して夜更かしを繰り返したりすると、朝起きられず学校に遅刻することが増えます。
そうなると授業を受ける時間そのものが減り、さらに学力の差が広がってしまいます。

生活リズムが崩れると、集中力や記憶力も低下し、授業を受けていても内容が頭に入ってこなくなります。
その結果「どうせ理解できないからいいや」と投げやりな気持ちになり、勉強からますます遠ざかるという負のスパイラルが生まれてしまいます。
さらに、睡眠不足や不規則な生活は体調不良を招き、学校生活そのものに悪影響を及ぼします。

効果的な対処法

こうした状況を改善するには、いきなり大きな変化を求めるのではなく、小さな行動を積み重ねて習慣化していくことが重要です。
「毎日2時間勉強する」といった目標は続かなくても、「昨日の授業を5分だけ振り返る」「単語を3つだけ覚える」程度であれば、子どもでも無理なく取り組むことができます。

この小さな一歩を積み重ねることで「やればできた」という成功体験が生まれ、少しずつ自信を取り戻していきます。
心理学的にも、小さな達成を積み重ねることで自己効力感が高まり、次第に学習意欲が強まっていくことが知られています。

親ができるサポートとは

子どもが勉強しない姿を見ていると、つい強く叱ってしまったり「他の子はもっとやっているのに」と比較してしまいがちです。
しかし、そうした言葉は子どものやる気を削ぎ、逆に親子関係を悪化させる要因になります。
大切なのは、勉強を「やらされるもの」ではなく「自分から取り組むもの」と感じられるように導くことです。

例えば、勉強に集中できる環境を整えることは有効です。
テレビやスマホを一定時間制限し、静かな場所を確保することで「勉強しやすい雰囲気」をつくります。
また、子どもが少しでも勉強に取り組んだら「頑張ったね」と肯定的な言葉をかけることも重要です。
こうした承認の積み重ねは、子どもの内側に「自分はやれる」という感覚を育てていきます。

さらに、子どもの興味関心に沿った学習体験を提供するのも効果的です。
例えば理科に苦手意識を持っている子どもには、博物館や科学館に連れて行くことで「面白い」と感じるきっかけを与えることができます。
親が積極的に寄り添うことで、勉強そのものへのハードルが下がり、学習意欲が高まっていくのです。

外部のサポートを取り入れる

家庭だけでの取り組みに限界を感じる場合、外部の力を借りることも一つの選択肢です。
塾や家庭教師、そして近年急速に広がっているオンライン家庭教師サービスは、専門的な知識と経験をもとに、一人ひとりの状況に合わせた指導をしてくれます。

オンライン家庭教師であれば、通塾の負担がなく、部活動や家庭の事情に合わせて柔軟に学習時間を設定できるため、無理なく続けられる点が大きなメリットです。
また、先生と一対一で対話できることで、子どもが抱えている不安や苦手意識に寄り添いながら、効果的な学習方法を一緒に見つけていくことができます。

まとめ

勉強をしないことをそのままにしておくと、学力の遅れだけでなく、自己肯定感の低下や生活リズムの乱れ、将来の選択肢の制限といった多方面にリスクが広がります。
しかし、今日からできる小さな行動を積み重ね、家庭と外部のサポートを上手に組み合わせることで、その流れを変えることは十分に可能です。

「今はまだ間に合う」という気持ちを持ち、できることから一歩ずつ取り組むことが、子どもの将来に大きな可能性を開いていくのです。

オンライン家庭教師ドリーム
教務代表 山田 祐大

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