コラム

小学生が算数を苦手になる原因と克服法!!親ができる効果的な関わり方

小学生が算数を苦手になる原因と克服法!!親ができる効果的な関わり方 公開日:

小学生の保護者からよく聞く悩みのひとつが、「うちの子、算数が苦手みたいで…」という声です。

「計算はできるのに文章問題になると手が止まる」「数が大きくなると急に混乱する」「時間や単位の問題でいつもつまずく」「九九は言えるのに、使い方がわからない」そんな様子を目の当たりにして、不安を感じている保護者の方は少なくないでしょう。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
算数が苦手な子どもの多くは、「生まれつき数字のセンスがない」わけでも、「理解する能力が足りない」わけでもありません。
ほとんどの場合、「ある時点でわからなくなって、そのまま自信を失ってしまった」というのが実態です。

算数は、他の教科と比べても特に「積み重ねの強い教科」です。足し算・引き算の理解が怪しいまま掛け算に進み、掛け算が曖昧なまま割り算を学び、割り算が不安定なまま分数へという具合に、一つの単元でのつまずきが、次の単元・さらにその次の単元の理解を連鎖的に妨げていきます。
気づけば「算数=苦手」という意識が定着し、問題を見ただけで拒否反応が出るようになってしまうのです。

だからこそ、大切なのは「なぜ苦手なのか」を正確に把握することです。
そして、その原因に合わせたアプローチで、一つひとつ丁寧に積み直していくことが、遠回りに見えて実は最も確実な克服への道になります。

まず「どこでつまずいたか」を探ることが最優先

まず「どこでつまずいたか」を探ることが最優先

算数の苦手克服において、最初にすべき大切なことは「今の学年の勉強をがんばらせること」ではなく、「どの段階でつまずきが生まれたかを探すこと」です。

たとえば、4年生で割り算の筆算に悩んでいる子の原因が、実は2年生レベルの掛け算の理解不足にある、というケースは珍しくありません。
表面的なつまずきだけを見て対処しても、根本原因が残っている限り、また別の単元でつまずいてしまいます。

つまずきやすいポイントとして代表的なものを挙げると、以下のようなものがあります。

繰り上がり・繰り下がりの計算は、1年生後半から2年生にかけて多くの子がつまずく最初の関門です。
「10のまとまり」という概念が十分に身についていないと、ここで躓いたまま先へ進んでしまいがちです。

九九の定着は、単に暗唱できることと「使いこなせること」は別物です。
「7×8」はすぐ答えられても、「56を7で割ると?」という問いに詰まる子は多く、九九を逆方向から使う練習が不足していることが原因です。

文章問題の読み取りでは、算数の力というよりも読解力が問われます。
「求めているのは何か」「何と何を比べているのか」「合わせるのか、分けるのか」という問題構造の把握が苦手な子は、国語的なアプローチと組み合わせた練習が効果的です。

単位・時間・図形の概念は、抽象度が上がるため、特に視覚的・体験的な理解が必要です。
センチメートルとミリメートルの違い、「3時間半は何分?」という変換、図形の面積の求め方など、イメージと結びついていないと暗記で乗り切ろうとして混乱します。

まずは子どもと一緒に、簡単な確認テストや教科書の振り返り問題をやってみましょう。
「どこから先が怪しくなるか」を把握することが、効果的なサポートへの第一歩です。

「できない」を「できるかも」に変える成功体験の積み方

「できない」を「できるかも」に変える成功体験の積み方

算数に苦手意識を持っている子どもは、問題を目の前にしたとき、問題そのものよりも先に「どうせ間違える」「また怒られる」「わからなかったらどうしよう」という気持ちに支配されてしまいます。
このネガティブな感情がブレーキとなり、考える前から思考停止してしまうのです。

この状態を打破するために最も有効なのが、「成功体験を積み重ねる」ことです。

ポイントは、最初から今の学年の問題に挑戦させないこと。
2〜3学年前の、確実に解けるレベルの問題からスタートして構いません。
「こんな簡単な問題をやらせるの?」と感じるかもしれませんが、子どもにとっては「自分はできる」という感覚を取り戻すための大切なステップです。

一問解けたら、「できたね!」「速かったね!」「ちゃんと考えられたね!」と具体的に声をかけましょう。大げさに褒める必要はありません。
ただ、その事実を認め、一緒に喜ぶだけで十分です。
子どもの表情が少し明るくなる瞬間が、必ず訪れます。

少しずつ難易度を上げていき、「前よりも難しい問題が解けた」という経験を積み重ねることで、子どもの中に「算数、意外とできるかも」という感覚が育まれていきます。
この感覚こそが、苦手意識を溶かしていく最大の力です。

成功体験を積むうえで有効な具体的な工夫としては、以下のようなものがあります。

■タイムチャレンジ:同じ問題を繰り返し解いて、タイムを計る。「昨日より10秒速くなった!」という成長が数字で見えると、子どもは自分から取り組もうとし始めます。

■スタンプやシールでの達成記録:解けた問題数や取り組んだ日数をカレンダーやノートに記録する。
自分の頑張りが「見える化」されることで、継続するモチベーションになります。

■ミニテスト形式:5〜10問の小さなテストを作り、「何点取れるかやってみよう」と声をかける。
ゲーム感覚で取り組めるうえ、全問正解できれば大きな達成感が生まれます。

日常生活の中に「算数の体験」を自然に溶け込ませる

算数への苦手意識を和らげるうえで、実は「机の前での勉強」よりも効果的なアプローチがあります。
それが、「日常生活の中で算数を体験させること」です。

日常生活の中には、数や計算、図形や比較が自然にあふれています。
その場面を意識的に「算数の体験」として活用することで、子どもは「算数って生活の中にあるものなんだ」と感じ、数字への親しみが生まれます。

買い物での計算体験は、特に効果的です。
「100円のジュースを3本買ったらいくら?」「500円出したらおつりはいくら?」「2割引ってどういう意味?」など、実際のお金を使った場面での問いかけは、計算の「意味」を実感させてくれます。
正解しても間違えても、「お金の場面だと考えやすいな」という経験が残ります。

料理のお手伝いは、分数・割合・単位の理解を深める絶好の機会です。
「このレシピは4人分だけど、今日は2人分だからどうする?」「200mlの半分は?」「大さじ1は何ml?」といった問いかけは、抽象的な数字を実感として理解させてくれます。

時計・時間の感覚を育てるには、「今3時だけど、30分後に出発したら何時に着く?」「映画が1時間45分あって、今から見たら終わりは何時?」といった日常的な問いかけが効果的です。
時計の読み方や時間の計算は苦手な子が多いですが、生活の中で繰り返し触れることで感覚が育まれます。

スポーツや遊びの中の数字も活用しましょう。
野球なら「打率」や「イニング」、サッカーなら「得失点差」、ボードゲームなら点数の計算など、子どもが夢中になっているものの中にある数字を一緒に楽しむことで、算数への親しみが生まれます。

こうした「生活の中の算数」は、子どもにとっての算数のイメージを「難しい勉強」から「日常の中にあるもの」へと変えていきます。
この小さな意識の変化が、学習への取り組み方を大きく変えていくのです。

苦手な単元はとにかく「イメージ」で理解させる

小学生が算数でつまずく最大の理由の一つは、「数字だけを追って、イメージなしに覚えようとすること」です。
計算の手順を暗記することはできても、「なぜそうなるのか」「何を表しているのか」がわかっていないため、少し条件が変わるとお手上げになってしまいます。

特に抽象的な概念が多い単元、たとえば分数・小数・割合・図形・速さなどは、視覚的・体験的なアプローチが非常に有効です。

分数の理解には、実物を使った体験が一番です。
紙を折って「この半分の部分が1/2だよ」と見せる、ケーキやピザを等分するシーンを絵に描いてみる、折り紙を使って1/4や1/8を実際に作ってみる。
こうした体験を通じて、「1/2は全体を2つに分けた1つ分」という概念が直感として身につきます。

図形の理解には、積み木・ブロック・折り紙・方眼紙などの道具が役立ちます。
三角形や四角形の面積を求めるとき、「なぜこの公式を使うのか」を図を描きながら説明する、立体図形は実際に紙で折って作ってみるなど、手と目を使った理解が定着を助けます。

速さ・時間・距離の関係は、子どもにとって最もイメージしにくい単元の一つです。
「時速60kmって、1時間で60km進むということだよ」「じゃあ30分だと?」という形で、身近な乗り物や実際の移動に置き換えて考えさせると、抽象的な計算式が急に意味を持ち始めます。

割合・百分率の理解には、日常生活の「半額セール」「20%オフ」「3割引」などの場面が最適です。
「500円の20%オフってどういうこと?」という問いを、実際のお菓子や玩具に置き換えて考えることで、抽象的な数値が具体的な意味を持って理解されます。

「わかった!」と感じる瞬間は、必ず「自分の中でイメージと数字がつながった瞬間」です。
そこに到達するまで、焦らず、さまざまな角度からアプローチし続けることが大切です。

「親のかかわり方」が子どものやる気を大きく左右する

算数の苦手意識は、実は学力よりも心理面の影響を強く受けます。
どれほど良い教材を使っても、どれほど効率的な学習方法を取り入れても、子どもの心の状態が整っていなければ、学びはなかなか定着しません。
そして、子どもの心の状態に最も大きな影響を与えるのが、親のかかわり方です。

まず避けたいのが、「なんでこんな問題もできないの?」「前にもやったでしょ」「もっとちゃんと考えて」という言葉です。
こうした言葉は、たとえ軽い気持ちで言ったとしても、子どもの心には深く刺さります。
「算数は怒られる教科」「間違えると怒られる」という意識が育ち、やがて問題を見るだけで萎縮するようになってしまいます。

逆に、子どもの意欲を引き出す関わり方があります。

「一緒に考えてみよう」という言葉は、子どもに「一人で戦わなくていいんだ」という安心感を与えます。
答えを教えるのではなく、「どこまでわかった?」「何が難しい?」と問いかけながら、子どもの思考プロセスに寄り添うことが大切です。

過程を褒めることも重要です。
たとえ答えが間違っていても、「考え方はあってたよ」「計算ミスだっただけで、方針は正しかった」と伝えることで、子どもは「挑戦することは悪くない」と感じます。
正解だけを評価する姿勢は、子どもに「間違えてはいけない」という過度なプレッシャーを与えます。

比較しないことも大切です。
兄弟姉妹やクラスメートと比べることは、子どもに劣等感を与えるだけで、学習意欲を高める効果はほぼありません。
「昨日より速く解けた」「先週よりも難しい問題が解けた」というように、常に「過去の自分との比較」を基準にしましょう。
子どもは自分の成長を実感したとき、最もやる気が出るものです。

感情的にならない雰囲気を作ることも、家庭学習を成功させる上で欠かせません。
親が疲れているとき、忙しいときに勉強を見るのは避けたほうが無難です。
お互いに穏やかでいられる時間帯・場面を選ぶことで、学習の質は大きく変わります。

集中できる学習環境と、続けやすい学習習慣の作り方

算数が苦手な子どもほど、長時間の勉強は逆効果になりがちです。
「今日は2時間やる!」と意気込んでも、集中力が続かずダラダラしてしまい、結局ほとんど頭に入らないまま終わった、という経験は多くの家庭に心当たりがあるでしょう。

大切なのは、「長く勉強すること」よりも「集中して取り組む短い時間を毎日積み重ねること」です。

1日15〜20分の短時間集中学習が、特に苦手意識を持つ子どもには最適です。
タイマーを使って「この15分だけ頑張ろう」と声をかけると、「終わりが見える」安心感から取り組みやすくなります。
終わったら必ず「よく頑張ったね」と声をかけ、ポジティブな終わり方を意識しましょう。

学習する場所と時間を固定することも、習慣化に効果的です。
「夕飯前の15分」「学校から帰ったら30分」というように、毎日同じタイミングで取り組むことで、「その時間になったら勉強する」という習慣がつきやすくなります。

学習環境の整備も軽視できません。
テレビがついている部屋、スマートフォンの通知音が聞こえる場所では、子どもが集中するのは大人でも難しいものです。
勉強するときは静かで明るい場所を選び、机の上には必要なものだけを置く。
この小さな環境整備が、集中力の質を大きく変えます。

ご褒美の設定も有効な場合があります。
「20分集中できたら好きなゲームを15分やっていいよ」「今週5日間取り組んだら週末に好きなものを作ろう」といった形で、努力と楽しみを結びつけることで、子どもは前向きに学習に取り組もうとします。
ただし、ご褒美はあくまでも補助的なもの。
「できたこと」そのものへの達成感を育てることが、長期的な学習習慣の土台になります。

楽しく学べる教材・ツールの選び方と活用法

算数が苦手な子どもには、「遊びながら学べる教材」が大きな効果を発揮します。
市販されている教材やデジタルツールの中には、子どものやる気を引き出す工夫が詰まったものが多くあります。

計算カードやフラッシュカードは、繰り返し練習に最適です。
九九のカードや足し算・引き算のカードを使ったゲーム形式の練習は、単調になりがちな計算練習を楽しく変えてくれます。
親子で対戦形式にするとさらに盛り上がります。

算数パズルや思考系ゲームは、「考えること自体の楽しさ」を育てます。
数独、タングラム、ナンプレなどは、算数の要素を含みながらもゲームとして楽しめるため、苦手意識を持つ子どもにも取り入れやすいです。

算数アプリ・デジタル教材は、正解するたびにキャラクターが褒めてくれたり、ステージがクリアされたりするなど、達成感を得やすい設計になっているものが多くあります。
繰り返し練習も苦になりにくく、自分のペースで進められる点も大きなメリットです。

ただし、注意点として、デジタル教材だけに頼りすぎないことが重要です。
実際に鉛筆を持ち、紙に書いて考える練習は、指先を動かすことで記憶が定着しやすくなるという効果があり、「手で覚える力」を育てます。
特に計算の筆算や図形の作図は、紙と鉛筆でこそ定着する力です。
デジタルとアナログをバランスよく組み合わせることが、効果的な学習への近道です。

どうしても難しいときは「第三者の力」を積極的に借りよう

家庭でのサポートに限界を感じることは、決して珍しいことではありません。
親子関係が近すぎるゆえに、教える側も教わる側も感情的になってしまう、説明しても「先生の言い方の方がわかる」と言われてしまう、そんな経験をした方も多いでしょう。

「親が教えようとするとケンカになる」という状況は、子どものやる気を削ぐだけでなく、親子関係にも悪影響を与えます。
そうなる前に、外部の力を積極的に活用することが、実はとても賢い選択です。

学習塾は、集団指導型と個別指導型があります。
算数が苦手な子どもには、個別指導型の塾が特に向いています。
子どものペースに合わせた指導が受けられ、わからない部分を繰り返し丁寧に教えてもらえるからです。

オンライン家庭教師は、移動時間がなく自宅で受けられる手軽さが魅力です。
子どもの理解度や性格に合わせて、講師が指導方法を工夫してくれます。
また、対面の授業と違い、自分のペースで質問しやすいという声も多く、引っ込み思案な子どもにも向いています。

学校の先生への相談も、忘れがちですが有効な手段です。
「家ではどう教えたらいいですか?」「どの単元が特に定着していないですか?」と率直に聞いてみることで、具体的なアドバイスをもらえることがあります。
学校と家庭が連携することで、サポートの方向性が一致し、子どもが混乱しにくくなります。

親にとっても、外部の力を借りることで「見守る役」に専念できるようになり、子どもとの時間を穏やかに過ごせるようになるというメリットがあります。
学習の主導権をプロに任せることで、親子関係が改善するケースも少なくありません。

まとめ

算数が苦手な小学生にとって最も大切なのは、「わからないことを怖がらなくていい」という安心感を持つことです。
間違えることを恐れず、わからないことを正直に言える環境があってこそ、学びは前に進みます。

そのための土台を作れるのは、誰よりもそばにいる親です。

できない部分を責めるのではなく、できたことを一緒に喜ぶ。
わからない問題には「一緒に考えよう」と寄り添う。
昨日よりも今日、今日よりも明日、少しずつ前に進んでいる子どもの姿を見守る。
そんな小さな積み重ねが、算数への苦手意識を少しずつ、でも確実に溶かしていきます。

算数は、暗記よりも「考える力」を育てる教科です。公式を覚えることよりも、なぜそうなるのかを理解することが、長い目で見たときの本当の学力につながります。焦らず、比べず、子ども自身のペースで理解を深めていくことが、やがて「できた!」「わかった!」という笑顔に結実します。

お子さんが算数を「怖いもの」から「面白いもの」に感じ始めるその瞬間、それは、親子で過ごす時間の中でも、特別に輝かしい成長の証になるはずです。

オンライン家庭教師ドリーム
教務代表 山田 祐大

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