英語が苦手な中学生へ、単語・文法の効果的な勉強法で得意科目に変える方法
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中学生になると、多くの生徒が「英語の壁」にぶつかります。
小学校では“英語に慣れる”ことが中心でしたが、中学では「文法」「語彙」「読解」「リスニング」「ライティング」など、英語の仕組みをしっかり理解し、正しく使えるようにする段階に入ります。
しかし、実際には「単語がなかなか覚えられない」「文法が難しくて嫌いになってしまった」「テストの点が伸びない」など、苦手意識を持つ生徒も少なくありません。
英語は“積み重ねの教科”です。基礎を一つひとつ理解し、正しい方法で学び続ければ、どんな生徒でも確実に上達します。
ここでは、英単語と英文法を中心に、中学生が英語を得意科目に変えるための勉強法のコツを詳しく紹介します。
英単語は「覚える」より「使う」ことで定着する

英単語を勉強する上で多くの生徒がつまずくのが、「書いて覚えるだけではすぐに忘れてしまう」ということです。
人間の脳は、ただ書いて眺めるだけの情報を長期的に記憶するのが苦手です。
そのため、効果的に覚えるには「使う」ことを意識する必要があります。
まず、単語を見たら発音してみましょう。声に出すことで耳と口を同時に使い、記憶の定着率が上がります。
さらに、その単語を使った短い例文を自分で作ることも大変効果的です。
例えば「apple」を覚えるときには、
「I like apples.」「She eats an apple every morning.」など、自分で文を作って書いてみましょう。
「意味を知っている」だけでなく、「使える単語」として覚えることで、英作文や会話の場面でも自然に言葉が出てくるようになります。
また、単語は一度に大量に覚えようとしないことが大切です。
1日10〜20個など、少しずつ覚えていくほうが長く記憶に残ります。
短い時間でもいいので、毎日繰り返し復習する習慣を作りましょう。
朝起きたときや寝る前の10分間など、隙間時間の積み重ねが大きな成果を生みます。
「単語帳の作り方」にも工夫を
単語帳はただ単語と意味を書くだけではなく、自分が理解しやすい形で作ることがポイントです。
例えば、単語の横に「発音記号」や「例文」「絵」「イメージ」などを添えると記憶に残りやすくなります。
「run(走る)」なら、人が走っている絵を描く
「big(大きい)」なら、「small」とセットで書く
「use(使う)」なら、「use a computer」など実際の使い方を添える
このように視覚や感覚を使って覚えると、英単語が“頭の中の映像”として残りやすくなります。
自分の得意な覚え方を見つけることも、英語上達への大きな一歩です。
英文法は「丸暗記」ではなく「理解」が第一歩
英文法を苦手とする中学生は多いですが、その原因の多くは「ルールを暗記しようとしている」ことにあります。
文法は単なる知識ではなく、「なぜその文になるのか」を理解することが大切です。
たとえば三単現の“s”。
“I play tennis.” と “He plays tennis.” の違いを「三人称単数だから」と覚えるだけでは定着しません。
「主語が“自分”ではなく、“他の一人”のときは動詞の形が変わる」という理由を理解して使えるようになることが本当の理解です。
また、文法を学んだらすぐに実際に使ってみることも重要です。
ノートに例文を書くだけでなく、音読してみたり、教科書の文を自分の状況に置き換えてみたりすることで、文の形が自然に身についていきます。
さらに、復習のタイミングも非常に大事です。
人は1日後には半分以上の内容を忘れると言われています。
新しい文法を学んだら、翌日・3日後・1週間後と段階的に復習することで、知識が長期記憶として定着します。
文法と単語を「つなげて覚える」ことで応用力がつく
英語を本当に使えるようにするためには、文法と単語を別々に学ぶのではなく、セットで覚えることが効果的です。
例えば「現在進行形」を学ぶときには、「I am studying now.」「He is playing soccer.」のように、動詞と文法を結びつけて覚えると理解が深まります。
単語も文法も「使うこと」で生きた知識になります。
授業や宿題の英文をただ写すだけでなく、
「この文の動詞はなぜこの形なのか」「もし主語が複数ならどう変わるか」など、常に意識して考える癖をつけましょう。
こうした“考える勉強法”が、テストや入試でも大きな差を生みます。
長文読解は「文法+語彙+慣れ」で伸びる
中学生になると、教科書やテストで長文問題が増えていきます。
長文が苦手な生徒は、「単語がわからない」「文が長くて理解できない」と感じることが多いですが、ここにもコツがあります。
まずは、文を細かく区切って読む練習をしてみましょう。
一文を一気に読もうとせず、「主語」「動詞」「目的語」などの文の骨格をつかむことが大切です。
最初は時間がかかっても構いません。
構造を意識して読むことで、徐々に文章全体の意味をつかめるようになります。
また、知らない単語に出会ったときの対処も重要です。
いちいち辞書を引くより、前後の文脈から推測する習慣をつけましょう。
英語の文章は「前後関係」で意味がわかることが多く、文脈から考える力は高校・大学入試でも大きな武器になります。
テスト・受験対策は「弱点分析」と「時間管理」が鍵
定期テストや高校受験の英語では、単語・文法・読解・リスニングなど幅広い力が問われます。
そのため、どの分野で点を落としているのかを分析することが最初のステップです。
例えば、
- 単語のスペルミスが多い
- 文法問題では時制の混乱がある
- 長文読解で時間が足りない
- 英作文で語順がわからない
といった自分の課題を明確にしておくと、勉強時間の使い方が変わります。
苦手な部分を重点的に練習することで、限られた時間でも効率よく点数を上げることができます。
また、時間配分の練習も大切です。
模試や過去問を使って、実際のテスト時間に合わせて解く練習を繰り返しましょう。
時間内で解く力を鍛えておくことで、本番で焦らず落ち着いて問題に取り組むことができます。
学習習慣を作るには「環境」と「モチベーション」が重要
英語に限らず、勉強を続けるために一番大切なのは“習慣化”です。
毎日10分でも英語に触れる時間を作ることで、知識が確実に積み上がっていきます。
ただし、自分一人で継続するのは難しいもの。そこで大切なのが「環境づくり」です。
- 勉強する時間を毎日決めておく
- 机の上を整えて集中できる空間にする
- スマホを別の部屋に置く
学習記録をつけて“見える化”する
こうした工夫をすることで、自然と「今日も勉強しよう」という意識が生まれます。
また、小さな成功体験を積み重ねることも大切です。
単語テストで満点を取れた、文法問題を全部理解できた、など小さな達成を自覚することで、自信とやる気が高まります。
オンライン家庭教師の活用で効率アップ
自分だけではなかなか勉強のペースがつかめない、わからないところを質問できない、そんな悩みを持つ生徒には、オンライン家庭教師の活用もおすすめです。
自分のレベルに合わせてマンツーマンで指導を受けられるため、苦手分野の克服が早く、モチベーションも維持しやすくなります。
学校の授業だけでは補えない「わかるまで教えてもらえる環境」があることで、英語の基礎をしっかり固めることができます。
また、定期テスト前や受験直前など、目標に合わせたカリキュラムを組んでくれるのも大きなメリットです。
まとめ
英語は、一度に大きな成果が出る科目ではありません。
しかし、コツコツと学習を続けた人ほど、確実に結果が出ます。
毎日の積み重ねが、やがて大きな力に変わるのです。
「英語が苦手」と感じている中学生でも、正しい学び方を身につければ必ず変わります。
単語を覚える工夫、文法を理解する姿勢、そして続ける意志。
この3つを意識して取り組めば、英語はあなたの得意科目へと変わっていくでしょう。