「勉強のやり方がわからない…」中学生が知るべき学び方とつまずき対策
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中学生になると、学習内容は一気に幅が広がり、覚える量も理解すべき概念の深さも大きく変わります。
小学生の頃は「授業を聞いていれば自然に理解できた」という子でも、中学校の勉強では“正しいやり方”を知らなければ成績が安定しにくくなります。
多くのオンライン家庭教師の指導の中で実感するのは、中学生の伸び悩みの原因は「能力」ではなく「学び方」や「勉強の仕組みづくり」にあるということです。
そしてその改善は、今日からでも十分にできます。
このコラムでは、中学生が学力を着実に伸ばすための勉強法と、つまずきを防ぐために知っておきたい注意点を、専門家の視点から詳しくお伝えします。
勉強は“行き当たりばったり”では成果が出ない

中学生に最も多く見られるのが、「勉強はしているつもりなのに点数が上がらない」ケースです。
この原因の多くは、勉強が“単発”で終わっていることにあります。
本来、学習には次のような流れがあります。
予習 → 授業 → 復習 → 定着 → 応用
このサイクルが整って初めて、勉強は「理解」から「実際に解ける」状態へ進みます。
ところが、多くの中学生はこの流れのどこかが抜けていて、
・予習をしないまま授業を受けて理解が追いつかない
・復習が習慣化されていないためテスト前に焦る
・定着まで繰り返さず“なんとなく”で終わる
などの状態になっています。
学力を安定させるために最も大切なのは、 勉強を「点」ではなく「線」でつなぐ」習慣を持つことです。
ノートは“写すためのもの”ではなく“考えるための道具”
ノートの取り方次第で、理解度は大きく変わります。
特に中学生は、ただ板書を写すだけでは頭に残りません。
質の高いノートの共通点は、
・授業の要点が明確に整理されている
・自分の言葉で説明するとどうなるかを書き足している
・見返したときに「どこが大事か」が一瞬でわかる構成
というものです。
たとえば数学なら、「公式」と「使い方」をセットで書くことで思考が整理され、英語なら日本語訳だけでなく「なぜその語順になるのか」を書き添えるだけで理解は大きく深まります。
ノートは“見返すために作るもの”。
後から自分が読み返すことを前提に作られるノートほど、成果につながります。
苦手の正体は“理解の穴”
穴を埋めずに次へ進むと、成績は確実に落ちる。
中学生の指導で最も重要なポイントが、苦手単元の早期発見と改善です。
数学・英語・理科の多くの単元は積み重ねで成り立っているため、ひとつ理解の穴があるだけで、次の単元が難しく感じるようになります。
たとえば…
・比例・反比例が曖昧 → 1年後の関数が理解しづらい
・動詞の変化を曖昧に暗記 → 中2以降の文法がつまずく
・方程式の意味が曖昧 → 応用問題が解けなくなる
苦手は、放置すればするほど大きく育ちます。
改善のためには、
・基礎問題に戻る
・教科書で概念を再確認する
・短時間でも毎日触れる
・わからない部分は早めに質問する
といった「小さく戻って丁寧に積み上げ直す」姿勢が不可欠です。
オンライン家庭教師ではまさにここを集中的にサポートし、どこに穴があるかを見極め、必要な部分だけを的確に補強します。
“環境づくり”が勉強効率を劇的に変える
時間よりも、集中力の質が大切。
勉強は、時間の長さより「集中できる環境」のほうが圧倒的に重要です。
中学生の多くは、
「机に向かった時間=勉強した時間」
と考えがちですが、それでは成果が出ません。
集中しやすい環境には次のような特徴があります。
・スマホを手元に置かない
・机の上には教材以外置かない
・テレビや動画が目に入らない
・同じ場所で勉強する“習慣”がある
特にスマホの存在は集中力を最も阻害します。
通知が鳴らなくても、視界にあるだけで勉強の質は大きく低下します。
集中できる環境をつくるだけで、同じ30分でも結果が全く変わります。
逆に、集中できない環境でどれだけ長時間勉強しても、成果は上がりません。
テスト勉強のポイントは“予習復習の習慣化”
テスト前だけ頑張るのでは遅い。
テスト前に焦って参考書やワークに取り組む「直前型」の勉強では、安定した点数はとれません。
普段の授業や宿題への取り組みが、本番の得点力をつくります。
しかし、ただ毎日勉強すれば良いわけではありません。
効果的な学習の流れが必要です。
・授業内容をその日のうちに軽く復習する
・ワークは必ず2周以上まわす
・間違えた問題を“解き直す理由”を考える
・テスト2週間前から弱点の洗い出しを始める
このように「理解 → 定着 → 確認 → 仕上げ」という流れができている子ほど、テストへの不安が少なくなり、自信を持って試験に臨めます。
間違えた問題は“宝”
分析することで、成績が着実に上がる。
テストや問題集の間違いは、単なる失敗ではありません。
改善点を教えてくれる“成績アップのヒント”です。
成績が伸びる子は、間違いを「解き直して終わり」にしません。
なぜミスをしたのか、その原因まで掘り下げます。
・公式を忘れていた
・考え方の順序が違った
・読み間違いをした
・ケアレスミスだった
・基礎が抜けていた
原因を特定することで、次回のミスを確実に減らすことができます。
逆に、間違えた問題をそのままにしてしまうと、同じミスを繰り返してしまい、成績の伸びが止まります。
保護者のサポートは“手伝う”のではなく“伴走する”
中学生は精神的にも大きく成長する時期であり、親に依存したくても素直に頼れない年齢でもあります。
そのため、保護者のサポートは“手を出しすぎない”ことが大切です。
・やり方を決めつけない
・口出ししすぎず、見守る姿勢を大切にする
・困っている時だけ、背中を押す
・褒めるポイントを見つけて伝える
こうした関わりは、子どもの自立心を育て、勉強への意欲にも直結します。
勉強法に迷うときほど、第三者の専門家が効果的
どれだけ努力しても、「どこをどう改善すべきかわからない」という子は多くいます。
これは決して珍しいことではなく、“自分の弱点を客観的に見つけることが難しい”ためです。
オンライン家庭教師では、
・現状の理解度の分析
・勉強方法の改善
・個別の苦手の補強
・学習計画の作成
・学習習慣の定着サポート
などを丁寧に行い、子ども一人では気づけない問題点を解消していきます。
プロが伴走に入るだけで、勉強の不安が減り、家庭学習がスムーズになります。
まとめ
中学生の勉強は、やり方を少し変えるだけで成績の伸び方が一気に変わります。
予習・復習の流れやノートの整理、集中できる環境、苦手の早期発見と改善。
これらを整えるだけで、勉強が「わからない」から「できる」に変わっていきます。
もし学習の進め方に不安がある場合は、専門家の力を頼ることも大きな選択肢です。
正しい学び方さえつかめれば、誰でも成績を安定させ、自信を持って学校生活を送れるようになります。