小学2年生の算数でつまずくのはなぜ?苦手になりやすい8つの単元と家庭でできる克服法
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1年生のころは算数が得意だったのに、2年生になった途端に間違いが増えた。
宿題にやたら時間がかかるようになった。
そんな変化に気づくと、保護者の方は不安になるものです。
2年生の算数では、たし算・ひき算の筆算、かけ算の九九、3桁・4桁の数、長さやかさの単位など、学ぶ範囲が一気に広がります。
計算が難しくなるだけでなく、数のしくみを理解する力や、文章から必要な情報を拾い出す力も必要になります。
ここで学ぶ内容は、3年生以降のわり算・小数・分数の土台です。
つまずきを放置すると、のちの学習に響くおそれがあります。
とはいえ、問題が解けないことと計算力不足は同じではありません。
問題文の意味がつかめない、頭の中で数字を整理するのが苦手など、原因は子どもによってさまざまです。
2年生で算数が難しくなる3つの理由

1年生より内容が複雑になる
1年生の算数は、ものを数えたり指を使ったりして、目に見える形で考えられる内容が中心でした。
「りんごが3個あり、2個もらったら全部で何個?」なら、絵を数えれば答えが出ます。
2年生では扱う数が大きくなり、計算の手順も増えます。
筆算では繰り上がり・繰り下がりを正確に処理する必要があり、かけ算では「同じ数のまとまり」という新しい見方が加わります。
具体物を数える段階から、数字や記号で頭の中で考える段階へ移ることは、子どもにとって大きな変化です。
答えだけでなく「考え方」の理解が求められる
「4×3=12」と答えられても、かけ算がどんな場面で使われるかを理解していなければ、文章問題には応用できません。
筆算も、手順の丸暗記だけでは、桁数が変わったり途中に0が入ったりしたときに混乱しがちです。
文章問題が長くなり、読み取る力も必要になる
計算はできるのに、文章問題になると解けない子もいます。
2年生では、文中に数字が複数登場したり、状況を整理して式を選んだりする場面が増えます。
たとえば「公園に18人いました。
7人帰ったあと、5人来ました。今は何人?」なら、18−7を計算してから5をたします。
一つひとつの計算は易しくても、出来事を順番に整理できなければ式が立ちません。
算数には、数を扱う力に加えて、読む力と整理する力も関わっているのです。
つまずきやすい8つのポイント

どこでつまずくかは子どもによって違いますが、代表的なポイントを知っておくと、早めにサポートできます。
1. 筆算と繰り上がり・繰り下がり
最初の壁になりやすいのが筆算です。
一の位と十の位をそろえ、位ごとに計算しなければなりません。
「37+28」なら、一の位の7+8=15で5を書き、1を十の位へ繰り上げます。
次に3+2+1=6で、答えは65です。
計算自体はできても、繰り上げた1を書き忘れたり、たし忘れたりする子は少なくありません。
さらに難しいのが繰り下がりです。
「52−27」では、一の位で2から7がひけないので十の位から10を借りて12−7を計算します。
このとき十の位の5が4に変わることも忘れてはいけません。
筆算でつまずく子には、十の位・一の位の意味が十分に分かっていないケースがあります。
その場合は、問題を何度も解かせるより、おはじきやブロックで10個のまとまりを実際に作って見せるのが効果的です。
10個集めると十の位が1増え、10のまとまりをくずすと一の位が10増える。
この動きを体験すると、筆算のしくみが腑に落ちます。
2. 3桁・4桁の数と位取り
100を超える数を学ぶと、百の位や千の位、数の大小や順序の理解が必要になります。
「305」は、100が3個、10が0個、1が5個の数です。
ところが位取りが曖昧だと、「30と5」と捉えてしまったり、0の入った数で混乱したりします。
「百の位が4、十の位が0、一の位が6の数を書きましょう」といった問題も難しく感じられます。
読み書きの練習だけでなく、100円玉・10円玉・1円玉を使うのがおすすめです。
406円なら、100円玉4枚、10円玉0枚、1円玉6枚。
お金と数字を結びつけると位取りがイメージしやすくなります。
「350と530はどちらが大きい?」「999の次は?」といった問いで、大きさや順序も確かめましょう。
3. かけ算の九九:暗記と意味の理解
九九は2年生の最大の山場です。
3年生のわり算やより複雑なかけ算の土台になるため、確実に身につけたい内容です。
ただし、暗唱できることと意味が分かっていることは別です。
「3×4=12」は、3個ずつのまとまりが4つある状況を表します。
意味を理解しないまま暗記すると、式を見れば答えられても、文章問題でかけ算を使う場面を判断できません。
暗記そのものに苦労する子もいます。
とくに6・7・8の段は答えが大きく、似た数が多いので混同しやすく、順に唱えられても「7×6は?」と急に聞かれると詰まることがあります。
最初から速さを求めず、一つの段ずつ少しずつ覚えていきましょう。
4. 長さの単位と単位換算
2年生ではmm・cm・mを学びます。日常でも使う単位ですが、単位どうしの関係を理解するのは意外と難しいものです。
「1cm=10mm」「1m=100cm」を覚えていても、「3cm5mmは何mm?」と聞かれると戸惑う子がいます。
正しくは3cmを30mmに直して5mmをたし、35mmです。
数字だけ見て3+5としたり、単位をそろえずに計算したりするミスがよく起こります。
大切なのは、実際の長さをイメージできることです。
消しゴムの長さ、ノートの横幅、机の高さなどを定規やメジャーで測らせてみましょう。
また、定規の0ではなく1から数え始める子もいます。
その場合は、数字ではなく目盛りと目盛りの間の長さに注目させてください。
5. 水のかさとL・dL・mL
長さと並んで混乱しやすいのが、水のかさです。
「1L=10dL」「1dL=100mL」と、長さとは違う換算関係が出てくるため、数字を取り違えがちです。
かさは目で判断しにくいのも難しい点です。
細長い容器と横に広い容器では、同じ量でも見た目が変わるため、形だけで多い少ないを決めてしまうことがあります。
計量カップやペットボトルを使い、100mLを10回注ぐと1Lになることを確かめてみましょう。
飲み物の容器に書かれた「500mL」「1L」の表示を探すのも良い学習になります。
単位を暗記するのではなく、実際の量と結びつけることが近道です。
6. 時計の読み方と時間の計算
時計は生活に身近な反面、苦手意識を持つ子が多い単元です。
短い針と長い針の役割の違いに加え、長い針が1周すると60分で、短い針が次の数字へ進むというしくみも理解しなければなりません。
時間は60進法のため、10進法に慣れた子は混乱しやすくなります。
「午後2時40分の30分後は?」では、40+30=70分を1時間10分と読み替えて、午後3時10分になります。
しくみが分かっていないと「2時70分」と答えてしまいます。
7. 三角形・四角形などの図形
2年生では、三角形・四角形の特徴や、正方形・長方形・直角三角形を学びます。
名前を答えるだけでなく、辺・頂点・直角といった特徴に注目することが大切です。
正方形は4つの辺の長さが等しく、4つの角がすべて直角。
長方形は向かい合う辺の長さが等しく、4つの角が直角です。
言葉だけで覚えようとすると難しく、とくに斜めに回転した正方形を別の形だと思ってしまう子もいます。
見慣れた向きと違うだけで、違う形に見えてしまうのです。
紙を折る、積み木を組み合わせる、定規や三角定規で図形を描くといった体験が役立ちます。
理解度は、名前を言えるかよりも、特徴を説明できるかで確かめましょう。
8. 文章問題で計算方法を判断する
たし算・ひき算・かけ算のどれを使うかの判断でつまずく子は多くいます。
「1箱に6個ずつみかんが入っています。
4箱では全部で何個?」は6×4ですが、「全部で」という言葉に引っ張られてたし算だと考える子がいます。
「6個入りが4箱あり、5個食べました。残りは?」なら、かけ算で全体を求めてからひき算をします。
特定の言葉で式を決めるのではなく、状況そのものを理解することが必要です。
式が思いつかないときは、絵に描いてみましょう。
「最初はいくつあった?」「そのあと何が起きた?」と順番に問いかけると、状況を整理しやすくなります。
文章問題が苦手でも、算数の理解が足りないとは限りません。
読む負担が大きい場合は、保護者が問題文を読み上げるなど、負担を減らす工夫も有効です。
算数が苦手になりやすい子の特徴
1年生の内容に不安が残っている
2年生でのつまずきの背景には、1年生の内容の定着不足があることがあります。
とくに重要なのは、10のまとまりの理解と、繰り上がり・繰り下がりの計算です。
「8+7」を、7を2と5に分けて8+2=10、10+5=15と考える。
こうした数の分解・合成が身についていないと、筆算の繰り上がりや繰り下がりも理解しにくくなります。
間違いが続くときは、今の単元を繰り返すのではなく、少し前の内容に戻りましょう。
無理なく解けるところからやり直すと、抜けを埋めながら自信も取り戻せます。
暗記はできても意味が分かっていない
九九をすらすら唱えられても、かけ算の文章問題が解けないことがあります。
答えを覚えることと、意味を理解することは別だからです。
筆算も同様で、手順を覚えているだけでは形式が変わると対応できません。
そんなときは「どうしてその式にしたの?」と聞いてみましょう。
うまく説明できなければ、絵や具体物で確認すれば十分です。
速く正確に解く練習と、意味を理解する学習は、バランスよく取り入れましょう。
間違えることへの不安が強い
算数の苦手には、気持ちの面も影響します。
間違いを何度も指摘されたり、遅さを注意されたり、周りと比べられたりすると、「自分は算数ができない」と思い込み、取り組む前から諦めてしまうことがあります。
正解だけでなく、考えようとした過程や、以前よりできるようになった点にも目を向けましょう。
答えが違っていても式の立て方が合っていれば、そこを認めてあげてください。
小さな成功の積み重ねが、難しい問題に向かう気持ちを育てます。
家庭でできる克服法
まず、どこで分からなくなったかを確認する
苦手の克服は、つまずきの場所を見つけるところから始まります。
2年生の算数が難しそうに見えても、全単元が分からないとは限りません。
九九は覚えているが文章問題が苦手な子と、九九そのものが覚えられない子とでは、必要な対策が違います。
1日10〜15分から無理なく続ける
家庭学習は、長さよりも継続が大切です。
苦手な子に大量の問題を課すと、学習そのものが嫌になりかねません。
まずは1日10〜15分を目安にしましょう。
集中が続きにくければ5分からで構いませんし、意欲があれば少し長くても問題ありません。
子どもが負担なく続けられる時間を探すことがポイントです。
具体物やイラストを使って考える
数字だけでは理解しにくい子には、身近なものを使って「見える形」にするのが効果的です。
かけ算ならおはじきを同じ数ずつ並べる、ひき算ならブロックを実際に取り除く、かさなら計量カップ、長さなら定規やメジャーを使う、といった方法があります。
簡単な問題から成功体験を積む
最初から難しい問題に挑ませず、確実に解ける問題から始めます。
繰り下がりのあるひき算が苦手なら、まず繰り下がりのないひき算を復習します。
少しずつ難しくすることで、安心して取り組めます。
教えるときに気をつけたいこと
「どうしてできないの?」と責めない
何度説明しても伝わらないと、つい強い言葉が出てしまうかもしれません。
しかし、子ども自身も分からなくて困っています。
責められると、さらに自信を失ってしまいます。
「どこまで分かったかな」「一緒に絵を描いて考えてみよう」と声をかけましょう。
安心して質問できる環境が、苦手克服の大切な土台になります。
計算スピードだけを重視しない
速さは目立ちやすいため、つい重視しがちです。しかし2年生の段階では、速さより意味の理解が大切です。
九九に少し時間がかかっても、意味が分かっていれば今後の土台はできています。
逆に、意味を飛ばして速さだけを練習すると、文章問題や応用でつまずきます。
正確さや速さも大切ですが、まずは理解を優先し、少しずつ慣れていきましょう。
合わない勉強法を無理に続けない
説明を聞いて分かる子、図や実物で分かる子、同じ問題の反復で定着する子、いろいろな場面で考えるほうが分かる子と、理解の仕方には個人差があります。
一般的に良いとされる方法が、わが子に合うとは限りません。
うまくいかなければ、説明の仕方や教材を変えてみましょう。
復習はいつから始めるべき?
復習は、テストの点数が大きく下がってからでなくて構いません。
宿題に以前より時間がかかる、同じタイプの問題を繰り返し間違える。
そうしたサインは、理解度を確認するきっかけになります。
2年生の筆算や九九は、今後の学習に直結します。
九九が不十分なまま3年生になるとわり算で苦労し、位取りが曖昧なまま進むと大きな数の計算が分かりにくくなります。
苦手が見つかったら、できるだけ早く復習に取りかかりましょう。
家庭教師などの個別指導という選択肢
個別指導の強みは、理解度に合わせて内容や進め方を調整できることです。
たとえば筆算でつまずいていても、原因が1年生の数の分解にあれば、そこまで戻って学べます。
学校では質問しにくい子も、1対1なら自分のペースで聞きやすくなります。
オンライン家庭教師なら自宅で受けられ、通塾の移動や送迎の負担も減らせます。
まとめ
2年生の算数は、筆算、九九、大きな数、長さやかさ、図形、文章問題と、学ぶ内容が大きく広がります。
数の意味を理解する力や文章から情報を読み取る力も求められるため、1年生で得意だった子でも難しさを感じることがあります。
しかし、勉強時間を増やせば解決するとは限りません。
大切なのは、どの単元のどの部分でつまずいているのかを把握し、理解度に合った方法で進めることです。
しくみが分かっていなければ具体物を、文章問題が苦手なら絵や図を使うなど、原因に合わせて学習方法を選びましょう。
そして、間違いを責めず、小さな成功を積み重ねることも欠かせません。
2年生は、今後の算数につながる大切な時期です。
焦って先へ進まず、一つひとつを丁寧に理解することで、子どもが自信を持って算数に向き合えるよう支えていきましょう。