小学生の算数学習における理解力向上のためのポイントを紹介
公開日:「うちの子は計算問題が苦手…」
「文章題が理解できない!」
「図形をイメージや作図が難しい」
小学生のお子さんの、算数の理解力を向上させる方法をお探しですね。
小学生が学校で勉強する算数は、すべての計算の基礎であり日常生活とも結びついていて、無くてはならないものです。
そして算数・数学は積み重ねの教科でもあります。
小学生の算数は中学校の数学の土台になるため、小学校でつまずいてしまうと中学校の算数でもつまづいてしまうでしょう。
算数や数学は、一つの単元がわからなくなってしまうと、次の単元でも理解することはできません。
小学生の算数、特に低学年の算数の授業中では算数セットなどの「具体物」を使って指導することがあります。
小学生の算数では色々な考え方で問題を解くことが大切であり、「具体物」を使うことで、算数的な思考を身につけることに繋がっていくのです。
この記事では、小学生の算数学習における理解力を向上させるポイントについて紹介します。
- 算数学習に必要な基礎知識を定着させる方法
- 問題を自分なりに解くアプローチ法の身につけ方
- 図形の理解力を高めるための勉強法
ぜひお子さまの算数学習の向上にお役立てください。
目次
算数学習に必要な基礎知識の定着
算数学習に必要な基礎知識を定着させることは非常に重要です。
その理由には以下のことが挙げられます。
- 算数学習の基礎知識は今後の学習の基盤になる
- 基礎知識が定着していないと応用問題に対応できない
- 学習意欲の向上や問題解決力に繋がる
小学校6年間の算数学習の単元・基礎知識は以下の通りです。
- 足し算引き算
- 掛け算割り算
- 小数の計算
- 約数・倍数
- 分数の計算
- 平面図形
- 立体図形
- 単位・平均
- 割合・比
- 速さ
- 比例と反比例
- 場合の数
これらの知識を理解し、その後の学習で使えるように算数学習の基礎知識を身につけることが、小学生の算数学習の目標となります。
算数の基礎知識を定着させるためのポイント
算数の基礎知識を定着させるためのポイントは4つです。
- 学ぶ意欲を掻き立てる
- 確実に理解する
- 繰り返し学習する
- 基礎を活用する
学ぶ意欲を掻き立てる
算数が楽しいと思えるように環境を整えましょう。
算数学習に苦手意識があるお子さんは、算数への興味や動機づけをしてください。
算数を勉強する理由を知ること、問題を解く楽しさや解ける達成感を味わうことが「算数が好きになる」「もっと学びたくなる」近道です。
確実に理解する
わからないことは、確実に理解している・できるレベルまで持ち上げましょう。
「問題を聞いてわかった」と、「問題を解いてできた」は違います。
繰り返し学習をする
基礎を定着させるには繰り返し学習が効果的です。
基礎的な計算方法や公式、定理を繰り返すことで基礎の定着や問題を解くスピードも早くなります。
基礎を活用する
学習してきた基礎を活用し、学習能力を高め応用力を育成します。
単純計算だけでなく、工夫が必要な問題や応用問題に取り組むことで、計算力や問題解決能力を伸ばしていきましょう。
問題を自分なりに解くためのアプローチ方法の身につけ方
小学生が、問題を自分なりに解くためのアプローチ方法には、主に以下のことが挙げられます。
- 問題をよく読む
- 問題を分析する
- 問題を図に書いて示す
- 仮説を立てる
- 試行錯誤する
問題をよく読む
問題をよく読み、何を求められているか、どのような情報があるのかを理解しましょう。
特に文章題を解くには正確に文章を読み取らなければなりません。
算数の問題文を正しく読み、問題を理解するには、音読がおすすめですよ。
問題を分解・分析する
問いに対して、大きな問題を小さな問題に分解・分析して解決をしていく方法です。
まずは問題文を読み取り、「足し算」なのか「引き算」なのか、それとも「掛け算」「割り算」を使うのかを理解しなければ問題は解けません。
国語の読解力とは少し異なる、算数的な読解力が求められます。
問題文を図や式に書く
算数は抽象的な問題が非常に多いです。
そのため問題を図に書くことで、問題のイメージを具体化することができます。
図を書くことは算数・数学と解くための思考力を養うために重要です。
与えられた情報を元に、自分で図を書き、式を立て、計算する
算数の自分なりにアプローチを身につけ算数の理解力の向上させるためには、この流れを日々の訓練することがポイントになってきます。
仮説や見通しを立てる
答えがなぜそうなるのか、「道筋を立て説明する力」を身につけるには、自分なりの仮説を立ててみることも大切です。
仮説を立てると、問題解決に向けた方向性が明確になります。
友達の考えから学び合ったり、学習を振り替えり問題解決ができたことを実感したりすると、算数への学習意欲向上にも繋がるでしょう。
試行錯誤して達成感を味わう
子どもは「教えてもらったからできた」というプロセスでは「達成感」を味わうことはできません。
自分なりに解いてみようという「チャレンジ精神」、解けるまで「試行錯誤」からの「できた」というプロセスがあって初めて「達成感」を味わえるのです。
試行錯誤を通じて算数の楽しさや魅力に気づき、自分なりに解く力を身につけていきます。
問題を解決するために、試行錯誤することができます。試行錯誤をすることで、問題を解決する方法を見つけることができます。
図形の理解力を高めるための勉強
小学生の図形の理解を深めるための勉強法を紹介します。
- 図形の名前や性質を覚える
- 図形を描いてみる
- 図形の分解・合成を考える
- 図形の移動・回転を考える
- 問題を解いてみる
- 図形問題を得意にする方法
図形の名前や性質を覚える
まずは、図形の名前や性質を覚えましょう。
小学校の算数に出てくる平面図形
三角形(5種類)
- 三角形
- 直角三角形
- 二等辺三角形
- 直角二等辺三角形
- 正三角形
四角形(6種類)
- 四角形
- 台形
- 平行四辺形
- ひし形
- 長方形正方形
円・おうぎ形
多角形
- 5角形〜12角形
小学生の算数に出てくる立体図形
- 直方体
- 立方体
- 三角柱
- 円柱
- 三角錐
- 四角錐
- 円錐
- 球
- 多面体
それぞれの名称や特徴、性質を覚えることで問題にスムーズに取り組むことができます。
図形を描いてみる
実際に図形を実際に描いてみることで、図形の形や性質をより深く理解することができます。
定規やコンパスを使って正確な図形を描いてみることも有効です。
またブロックなどの具体物を使うと視覚的ヒントでイメージが掴みやすくなります。
図形の分解や合成を考える
図形を分解することで、より小さな図形に分けて考えることや、分解した図形を合成することで、新しい図形を作ることができます。
パターンブロックなどを用いて実際に手を動かしてみたり、手書きの図形を切り貼りしてみたりするのも良いでしょう。
図形の分解や合成を考えることで、図形の性質をより深く理解することができます。
図形の移動や回転を考える
図形を移動・回転させたり、上下四方から観察したりすることで図形の性質をより深く理解することができます。
立体図形は見取り図や展開図を作成すると一層理解が深まりますよ。
空間図形が苦手な場合は、図を正確に写す作業がおすすめです。
問題を解いてみる
図形問題を実際に解いてみましょう。
問題を解くために、コンパスや定規などのツールを使い正しく図形を描くスキルが求められます。図形の性質を活用したりすることが必要です。
高学年になると複雑な図形問題や文章題、立方体の面積や体積が出てきます。
それぞれの図形の特徴を理解した上で、公式の基本をしっかり身につけておくことが大切です。
図形問題を得意にする方法
図形問題を得意にしていくには、普段から様々なカタチを意識し、探して、分類していきましょう。
公式は図形をイメージしながら覚えるのが有効的です。
図形や空間認識の把握は、幼少期からの遊びを通じて学ぶことができます。
- 積み木
- ブロック
- パズル
- 折り紙
- 工作などの遊び
高学年で図形問題に苦手を感じている場合は、一つ前に戻って学習を振り返ってみると良いでしょう。
まとめ
小学生の算数学習における理解力向上のポイントについて解説してきました。
- 算数学習は暗記科目ではなく楽しみながら学ぶ積み上げ式の学習
- 小学生が算数学習に必要な基礎知識を定着させるには、それぞれの単元の確かな理解と繰り返し学習、基礎を活用した応用問題への取り組みがポイント
- 算数学習を自分なりに解くためのアプローチ方法を身につけるには、「与えられた情報を元に、自分で図を書き、式を立て、計算する」ことを日々訓練すること
- 図形の理解を深めるには具体物を使うとイメージが掴みやすく、図形のカタチと公式をセットで覚えやすい
以上のように算数学習の基礎を定着させるには、お子さまの算数学習における理解度を確認し、抜け漏れがないようにその都度補完してください。
ツールや具体物を用いてれば興味関心も高まるので学習意欲と理解力も向上しますよ。
小学生の算数学習は、これからの学習の土台であり、生活に欠かせないものです。
これからの算数学習内容がより深まり、楽しく算数学習に取り組めるようにご家庭でも工夫してみましょう。