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中学入学前に押さえておきたい算数・国語の復習ポイント

中学入学前に押さえておきたい算数・国語の復習ポイント 公開日:

小学校の卒業式が近づくにつれて、「うちの子は中学の勉強についていけるのだろうか」「入学までに何を復習させればいいのか」と、心配になる保護者の方は少なくありません。

中学校の授業は、小学校で習得済みの内容を前提に進んでいきます。
なかでも算数と国語は、中学の数学・国語はもちろん、理科や社会、英語の理解にも直結する土台となる教科です。

だからといって、小学校の教科書を1ページ目からすべて解き直す必要はありません。
限られた時間を有効に使うなら、中学の学習内容に直結しやすい単元に絞って復習するのが現実的です。

本記事では、小学6年生が入学前に見直しておきたい算数・国語の内容と、効率的な復習の進め方、家庭でのサポートのコツを紹介します。

なぜ入学前の復習が必要なのか

なぜ入学前の復習が必要なのか

小学校では単元ごとにじっくり時間をかけ、授業内で練習問題を解く時間も十分に確保されています。
ところが中学校に入ると、学習内容の難度が上がるだけでなく、授業スピードそのものが格段に速くなります。

数学では正負の数、文字式、方程式といった、小学校にはなかった新しい概念が次々と登場します。
しかしその根底にあるのは、整数・小数・分数・割合・比例といった小学校で習う計算力です。
ここが曖昧なままだと、新単元を学ぶたびに以前の内容へ引き返すことになり、授業のペースについていけなくなってしまいます。

国語も同様です。
中学校では扱う文章が長くなり、説明文・論説文では筆者の主張や段落同士のつながりを読み取る力が求められます。
加えて、国語で培う読解力は、数学の文章題や理科・社会の資料読解、英語の長文理解にも波及します。

つまり入学前の復習とは、小テストで高得点を取るための対策ではなく、中学の新しい学びを支える土台づくりであり、自信を持って授業に臨むための準備なのです。

算数編:最優先は「計算の基礎」

四則計算をスムーズにこなせるか

まず見直したいのは足し算・引き算・かけ算・割り算の四則計算です。
これらは数学のすべての単元で使われる、いわば共通言語のようなものです。

  • 九九がすぐに出てこない
  • 筆算での繰り上がり・繰り下がりを間違える
  • 割り算の手順があやふや

こうした様子が見られる場合は、入学前にしっかり見直しておく必要があります。

また、答えの正誤だけでなく、途中式をきちんと書けているかも重要なチェックポイントです。
暗算に頼りがちな子は、中学で計算が複雑化した際にミスを連発しやすくなります。
途中式を省かず一段階ずつ処理する習慣は、正負の数や文字式の計算にもそのまま活きてきます。

かけ算・割り算を優先する、かっこの中を先に処理するといった計算順序のルールも、正しく身についているか確認しておきましょう。

小数・分数はつまずきやすい鬼門

小数と分数は、理解が曖昧なまま進級すると中学でつまずきやすい単元の代表格です。

小数では位をそろえて計算すること、小数点の位置の考え方が基本になります。
単なる手順の暗記ではなく、なぜ小数点を移動させるのかまで理解できていると、中学以降の計算にも応用が利きます。

分数については、約分・通分、そして四則すべての計算方法を確認しましょう。
特に異分母同士の足し算・引き算、分数の割り算でミスをする子は多く見られます。

やり方を覚えているだけでは時間が経つと忘れてしまうこともあるため、「なぜ通分するのか」「割り算でなぜ逆数をかけるのか」を、図や具体例を使いながら本人が納得できる形で理解を深めておくとよいでしょう。
無理に言葉で説明させる必要はありません。

割合・百分率・比を重点的に

小学校高学年の算数で最も苦手意識を持たれやすいのが割合です。

「もとにする量」「比べる量」「割合」の関係が整理できていないと、問題文からどの式を立てればよいか判断できなくなります。
百分率や歩合が加わると混乱はさらに深まります。

割合は中学数学だけでなく、理科の濃度計算、社会の統計資料の読み取り、日常の割引計算などにも直結します。
公式の暗記で終わらせず、「何を求める問題なのか」を考える練習を積み重ねることが大切です。

「定価の2割引き」「全体の4割」「前年比15%増」など、身近な例で割合の感覚をつかませるのも効果的です。
比についても、比を簡単にする方法や等しい比のつくり方を確認しておくと、中学の比例・方程式の学習にスムーズにつながります。

単位変換と図形の公式

長さ・面積・体積・重さ・時間の単位変換も、入学前に見直したいポイントです。
センチメートルからメートルへの変換はできても、平方センチメートルから平方メートルになると混乱する子は珍しくありません。
面積・体積は単位が変わると数値の変化量も異なるため、単純にゼロの数を増減させるだけでは正しく変換できません。

図形については、三角形・四角形・円の面積、直方体・立方体の体積を求める公式を確認しましょう。
公式を暗記しているだけでなく、問題の図からどの長さの情報を使うべきかを読み取れるかがカギになります。
円の面積や角柱・円柱の体積は中学の図形学習に直結するため、応用問題より基本問題を優先して取り組むのがおすすめです。

速さ・比例・反比例は中学数学への橋渡し

速さの問題では「速さ・道のり・時間」の関係を正しく理解できているかがポイントです。
公式を丸暗記していても、問題文中のどの数字が速さでどれが時間かを判断できなければ、正しい式は立てられません。
「時速」「分速」「秒速」といった単位の違いにも注意が必要です。

比例・反比例は、中学で学ぶ関数の基礎となる単元です。
二つの数量がどう変化するかを表やグラフから読み取れるかを確認しましょう。
比例なら「一方が2倍、3倍になればもう一方も同様に変化する」関係を、反比例なら逆の変化の仕方を、具体的な数字を使って理解させると定着しやすくなります。

文章問題を読み解く力も忘れずに

計算はできても文章問題になると解けない場合、算数の力というより「文章を読み取る力」に課題があることも考えられます。

文章問題は、書かれた数字を全部使えば解けるとは限りません。「何を求めているのか」「どの情報が必要なのか」を整理する力が求められます。
問題文を読んだあとに「わかっていること」「求めるもの」を短く書き出す練習や、線分図・表・簡単な絵を使う方法も有効です。
すぐに計算に飛びつかず、内容を整理してから式を立てる習慣を、小学生のうちに身につけておきましょう。

国語編:漢字・語彙から読解・作文まで

漢字の読み書きをチェック

まず確認したいのは、小学6年間で習った漢字です。すべてを完璧に書けるようにするのは大変ですが、日常でよく使う漢字や間違えやすい漢字は優先的に練習しましょう。

漢字は何度も書き写すだけでは「覚えたつもり」になりがちです。読みを見て書く、その漢字を使って短文をつくるなど、思い出しながら書くアウトプット型の練習を取り入れることが効果的です。

「意外」と「以外」、「対象」と「対照」のような同音異義語にも注意しましょう。
中学ではさらに新しい漢字を習うため、既習漢字への不安があるなら日々少しずつ復習しておくと安心です。

語彙力を鍛えて文章の意味を正確につかむ

文章を読んでも内容が頭に入らない場合、語彙不足が原因になっていることがあります。
知らない言葉が多いと一文の理解に時間がかかり、文章全体の把握が難しくなるためです。

読書は語彙を増やす有効な手段ですが、読書が苦手な子に無理をさせる必要はありません。
短い物語、ニュース記事、スポーツやゲームの解説文など、本人が興味を持てる文章から始めても十分です。

分からない言葉が出てきたときは、すぐに答えを教えるのではなく、前後の文脈から意味を予想させ、そのあと辞書で確認する、というステップを踏むと記憶に残りやすくなります。

説明文は段落構成と筆者の主張をつかむ

中学校では説明文・論説文に触れる機会が増えます。
正確に読むには、段落ごとの内容を整理し、文章全体の構成をつかむ力が必要です。

接続語への注目も欠かせません。「しかし」の後には前の内容と反対の内容が、「つまり」の後には要約が、「たとえば」の後には具体例が、「そのため」の後には結果が続くことが多くあります。
接続語の働きが分かれば、文と文、段落と段落のつながりが見えやすくなります。

説明文を読んだあとに「筆者が一番伝えたいことは何か」を一文でまとめる練習もおすすめです。
最初から上手にまとめられなくてもかまいません。
重要だと思う箇所に線を引くだけでも十分な訓練になります。

物語文では気持ちの変化を「根拠」で語る

物語文では、登場人物の気持ちを想像するだけでなく、その根拠を文章中から見つけ出す力が重要です。
「悲しいと思った」で終わらせず、どの言葉や行動からそう判断したのかを説明する練習をしましょう。

表情・会話・行動・情景描写には、気持ちを読み取る手がかりが詰まっています。
物語の冒頭と結末で登場人物の考え方や態度がどう変わったかを比較するのも効果的です。
中学では答えだけでなく理由を記述する問題が増えるため、文章中の言葉を使って説明する練習を今のうちから積んでおきましょう。

文法の基本(主語・述語・修飾語・指示語)

主語と述語の関係を正しく把握できているかも確認しましょう。
文章が長くなるほど、どの言葉がどの言葉を修飾しているのか分かりにくくなります。
主語・述語を見つける練習、修飾語が何を詳しくしているかを考える練習は、読解にも作文にも直結します。

「これ」「それ」「このこと」といった指示語が何を指すのかを確認する練習も重要です。
接続語を適切に使いこなせるようになると、作文や記述問題でも伝わりやすい文章が書けるようになります。

作文は「短く分かりやすく」から練習する

中学校では国語の記述問題だけでなく、社会や理科でも理由・考えを書く問題が増えます。
長い作文を書く力より、聞かれたことに対して簡潔に答える力のほうが重要度が高まります。

作文が苦手な子には、毎日日記を書かせるより「今日一番印象に残ったことを三文でまとめる」「読んだ文章を一文で要約する」といった短い練習の方が向いています。

書いた文章を見直す際は、内容を否定するのではなく、主語と述語が対応しているか、同じ言葉の繰り返しがないか、伝わる順番になっているかを一緒にチェックしましょう。
書くこと自体に苦手意識が強い場合は、まず口頭で話させ、それを文章に直す方法も有効です。

復習は「毎日少しずつ」が基本

復習は「毎日少しずつ」が基本

入学前の復習で大切なのは、短期間に大量の問題を詰め込むことではありません。
春休みだけで小学校の内容をすべて復習しようとすると、子どもへの負担が大きくなりすぎます。
可能であれば卒業前から始め、1日20〜30分程度を目安に継続しましょう。

算数・国語を毎日両方こなすのが難しければ、曜日ごとに分けてもかまいません。
算数は計算問題を数問と文章題を1問、国語は漢字と短い読解問題、といった無理のない分量に設定するのがコツです。

重要なのは長時間の勉強ではなく、「分からないままにしない」「間違えた問題を解き直す」ことです。間違えた問題には印をつけておき、数日後にもう一度解いてみましょう。
一度正解しただけでは本当の定着とは言えません。
時間を置いても自力で解けるようになって初めて、内容が身についたと判断できます。

まずは苦手単元の洗い出しから

復習を始める前に、小学校のまとめテストや市販の総復習問題集を使って、現在の理解度を把握しておくと効率的です。
すべてを完璧にしようとせず、間違いが多かった単元から優先的に取り組みましょう。

ただし点数だけで判断しないことも大切です。
計算ミスなのか、問題文の読み違いなのか、そもそも解き方が分かっていないのかによって、必要な対策は変わってきます。
計算ミスが多ければ途中式や見直しの方法を、考え方自体が分かっていなければ学年をさかのぼった復習を検討しましょう。

分数でつまずいている場合は、6年生の教材だけを繰り返すのではなく、約分・通分といったより基礎的な内容にまで戻ることも必要です。

保護者が意識したいサポートのコツ

子どもが問題を解けずに困っていると、つい最初から最後まで解き方を教えたくなるものです。
しかし全部教えてしまうと、子ども自身が考える機会を奪ってしまいます。

「どこまでは分かった?」「何を求める問題かな?」「似た問題を前に解いたことはある?」と声をかけ、本人が考えを整理できるように手助けしましょう。

「どうしてこんな問題もできないの」「中学生になったら困るよ」といった言葉は、学習への不安を強めてしまう可能性があります。
できていない部分を責めるのではなく、「今のうちに気づけてよかったね」「前より途中式が丁寧になったね」と、努力や変化を認める声かけを心がけましょう。

家庭だけで進まないときは早めの相談を

家庭での復習が基本ですが、苦手単元が多い場合や、親子で勉強すると衝突してしまう場合は、第三者のサポートを検討するのも一つの方法です。

どの学年のどの単元まで戻って復習すべきか判断がつかない場合、現在の理解度を確認したうえで必要な内容から学び直すことが重要になります。
オンライン家庭教師であれば、子どもの理解度や性格に合わせて内容を柔軟に調整でき、集団授業のようにペースを合わせる必要もなく、疑問点をその場で質問できるメリットもあります。

入学後に大きくつまずいてから慌てて対策するよりも、入学前に苦手を把握し、少しずつ補っておくほうが、子どもへの負担は確実に軽くなります。

まとめ

中学入学前に復習しておきたい算数のポイントは、四則計算・小数・分数・割合・比・単位・図形・速さ・比例反比例です。特に計算の基礎と割合は、中学の数学や理科でも頻繁に使われるため優先的に確認しましょう。

国語では、漢字・語彙はもちろん、説明文の構成、物語文の心情変化、主語・述語、接続語、短い文章を書く力の復習が欠かせません。

入学前の復習の目的は、難しい問題を大量に解くことではなく、小学校で理解が曖昧なままになっている部分を見つけ、中学の授業を理解するための土台を整えることにあります。
毎日少しずつ取り組み、間違えた問題を繰り返し解き直すことで、基礎力は着実に身についていきます。
子どもの不安をあおるのではなく、できるようになった部分をしっかり認めながら、前向きな気持ちで中学校生活を迎えられるよう準備を進めていきましょう。

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教務代表 山田 祐大

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