偏差値が伸び悩む中学生へ、受験勉強の見直しポイント
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高校受験に向けてコツコツ勉強しているのに、模試の偏差値がなかなか動かないそんな悩みを抱える中学生は決して珍しくありません。
受験学年になると周りの友達も一気に本腰を入れ始めるため、自分なりに頑張っているつもりでも、結果になかなか反映されないことがあります。
ただし、偏差値が伸びていないからといって、勉強量が足りていないとは限りません。
取り組む順番や問題演習のやり方など、勉強の「中身」を少し見直すだけで変わるケースも多くあります。
大事なのは、ただ闇雲に勉強時間を積み上げることではなく、「今やっていることが本当に得点につながっているか」を折に触れてチェックすることです。
この記事では、勉強しているのに偏差値が上がらないと感じている中学生に向けて、考えられる原因と改善のヒントを紹介します。
偏差値はそもそもすぐには動かない指標

まず押さえておきたいのは、偏差値がテストの素点とは違う性質を持っているという点です。
定期テストなら、前回60点が次回75点になれば「15点伸びた」とすぐわかります。
ところが模試の偏差値は、自分の得点だけでなく、同じ試験を受けた受験生全体の中での立ち位置によって決まります。
つまり、自分の得点が上がっていても、周りの受験生も同じように得点を伸ばしていれば偏差値はほとんど動きません。
とくに中3の夏以降は多くの受験生が本格的に勉強を始めるため、「以前より頑張っているのに偏差値が変わらない」という現象が起きやすくなります。
偏差値の数字だけを見るのではなく、得点そのものや正答率、苦手単元の変化、以前できなかった問題が解けるようになったかどうかも合わせて確認しましょう。
偏差値に大きな動きがなくても、学力自体は着実に伸びていることは少なくありません。
勉強時間を増やすだけでは足りないことも

偏差値が伸びないと、「もっと長く勉強しなければ」と考えがちです。
一定の学習時間の確保はもちろん必要ですが、机に3時間向かったからといって、3時間分の実力がそのまま身につくわけではありません。
教科書を読み返す時間が中心だったり、ノートをきれいにまとめることに時間を使いすぎていたりすると、「勉強した気」にはなっても、実際に問題を解く力は十分に育たないことがあります。
受験勉強で必要なのは、知識を覚えることに加えて、それを使って実際に問題を解けるようにすることです。
インプットに偏らず演習量を確保したうえで、
- 自力で答えまでたどり着けるか
- なぜその答えになるのか説明できるか
- 数日後にもう一度解いても正解できるか
をチェックする習慣を持ちましょう。
時間を増やす前に、今の勉強時間で何をしているのかを振り返ってみることが第一歩です。
基礎が固まらないまま難問に手を出していないか
受験が近づくと、つい応用問題や過去問に挑戦したくなるものです。
しかし偏差値が伸び悩んでいるときは、その前に「基礎が本当に定着しているか」を確認する必要があります。
数学であれば方程式の計算があやふやなまま文章題を数多くこなしても、安定して得点できるようにはなりません。
英語も、単語や基本文法が曖昧な状態で長文読解ばかり練習しても、正確な読解力は身につきにくいでしょう。
「難しい問題を解いている=勉強が進んでいる」というわけではなく、基本問題を確実に得点できる力こそが偏差値の安定につながります。
模試を見返して、正答率の高い基本問題を落としているようなら、まずそこから立て直しましょう。
難問を1問解けるようになるより、取るべき基本問題を5問確実に取れるようにするほうが、得点アップに直結しやすいこともあります。
「理解した」で終わらせず「自力で解ける」まで繰り返す
結果が出にくい生徒に多いのが、解説を読んで納得した時点で満足してしまう勉強法です。
間違えた問題の解説を読んで「なるほど」と思えても、その理解と、自力で最後まで解ける状態は別物です。
解説を見ながらは解けても、数日後に同じ問題でまた間違えるなら、まだ定着していない証拠です。
間違えた問題は解説を確認したあと、必ずもう一度自力で解き直しましょう。
さらに翌日や数日後にも再挑戦し、答えや解き方を思い出せるか確認するのが効果的です。
伸びる生徒ほど「新しい問題をどんどん解く」ことより「一度間違えた問題を確実にできるようにする」ことを重視しています。
問題集を何冊終えたかより、その中身をどれだけ自力で正解できるようになったかが大切です。
苦手教科に偏りすぎていないか
偏差値を上げようとすると、もっとも苦手な教科に時間を集中させたくなるかもしれません。
苦手を放置するのは良くありませんが、全体の得点を考えると、苦手教科だけに時間を注ぎ込むのが最善とは限りません。
たとえば数学40点、英語55点、国語65点だったとします。数学を40点から70点まで引き上げるには相当な時間がかかりますが、英語や国語で落としている基本問題を見直せば、比較的短期間で得点を伸ばせることもあります。
「苦手なところから順に手をつける」のではなく、「どこを改善すれば合計点が最も伸びやすいか」という視点で、各教科の得点や正答率を見ながら勉強時間の配分を調整しましょう。
模試は偏差値を見て終わりにしない
模試を受けると、まず偏差値や志望校判定に目が行きがちです。
もちろん重要な情報ですが、本当に活用すべきはその後の答案分析です。
模試には弱点発見のヒントが詰まっています。
同じ数学50点でも、「計算問題で落とした50点」と「応用問題で落とした50点」では、次にやるべき勉強がまったく違います。
間違えた問題は、
- 知識不足だったのか
- 計算ミスだったのか
- 問題文の読み違いだったのか
- 時間不足だったのか
に分類してみましょう。
原因がわかれば対策も明確になります。
計算ミスが多ければ計算練習を増やす、単語力不足なら単語学習を見直す、時間不足なら時間を計った演習を取り入れる、といった具合です。
模試は「今の偏差値を確認するもの」ではなく、「次に何を勉強すべきかを教えてくれる材料」として使いましょう。
参考書・問題集は増やしすぎない
思うように成績が伸びないと、「今の問題集が合っていないのでは」と新しい教材に手を出したくなります。
しかし教材を頻繁に変えることが成績アップに直結するとは限りません。
複数の問題集を少しずつ進めるより、自分のレベルに合った一冊を決めて、間違えた問題がなくなるまで繰り返すほうが力になります。
たとえば100問中70問正解した問題集があれば、残る30問を解き直して25問できるようになれば、その時点で確実に実力は上がっています。
「一冊終わったら次へ」ではなく、「一冊の中で解けない問題を減らす」意識を持ちましょう。
教科ごとに勉強法を変える
5教科すべてを同じやり方で勉強していないか、一度見直してみましょう。
英語は単語・文法の暗記と長文読解、両方の練習が必要です。数学は解説を読むだけでなく、実際に手を動かして繰り返し解く必要があります。
国語は文章を読むだけでなく、「なぜこの選択肢が正解なのか」「本文のどこが根拠なのか」を確認することが重要です。
理科・社会も暗記だけでは太刀打ちできない場合があり、資料やグラフ、実験、地図を使った問題への慣れが必要です。
偏差値が伸び悩んでいるのは「勉強していない」からではなく、「その教科に合った勉強法になっていない」ケースも少なくありません。
志望校との差を具体的に数値化する
「偏差値を上げたい」という目標だけでは、何をすべきか曖昧になりがちです。
志望校合格に必要な学力と、今の自分との差を具体的に考えてみましょう。
たとえば数学が今55点で目標65点なら、「あと10点をどこで取るか」を考えます。
計算問題で4点、関数の基本問題で3点、図形の基本問題で3点、というように分解すると、やるべきことが見えてきます。
「数学をもっと頑張る」という漠然とした目標より、
- 次の模試で計算問題を全問正解する
- 英単語での失点を減らす
- 理科の電流分野を復習する
といった具体的な目標のほうが行動に移しやすくなります。
伸び悩む時期こそ勉強法を定期的に見直す
一度決めた勉強法を最後までそのまま続ければよいわけではありません。
1か月続けても同じ分野で失点しているなら、方法そのものを変える必要があるかもしれません。
英単語を見るだけで覚えられないならテスト形式に変える。
数学の問題集を進めても同じ問題を間違えるなら、解説の後に類題を続けて解いてみる。結果を見ながら学習法を修正し続けることが重要です。
計画は立てて終わりではなく、実際の理解度や成績に合わせて調整していくものだと考えましょう。
成果が出るまでには時間差がある
勉強を始めたからといって、翌週の模試ですぐ偏差値が上がるわけではありません。
知識の定着、演習の積み重ね、多様な出題形式への対応力がつくまでには一定の時間が必要です。
これまで復習が不十分だった場合は、中1・中2の内容まで立ち返って学び直すこともあるでしょう。
その期間は「頑張っているのに結果が出ない」と感じやすいものですが、基礎を固め直している時期は、表面上の偏差値に変化がなくても非常に重要な学習期間です。
焦って難問に進むより、一つずつ着実に積み上げるほうが、後の伸びにつながりやすくなります。
一人で判断するのが難しいときは第三者の目を借りる
受験勉強では、自分の弱点を見つけて学習内容を決める力も求められます。
しかし中学生が一人で「自分に足りないもの」を正確に把握するのは簡単ではありません。
数学が苦手だと思っていても、実は計算力ではなく問題文の読み取りに原因があったり、英語の長文が苦手な原因をたどると中1・中2の文法理解不足だった、というケースもあります。
そんなときは保護者や学校の先生、塾や家庭教師など、第三者に学習状況を見てもらうことで改善点が見つかることがあります。
受験までの期間が限られているなら、「どこから手をつけるべきか」を早めに整理することが大切です。
まとめ
偏差値がなかなか上がらないと、「自分には向いていないのでは」「もっと長時間勉強しなければ」と不安になるかもしれません。
しかし偏差値が伸びない原因は勉強時間の不足だけとは限りません。
基礎が固まっていない、問題を解きっぱなしにしている、模試の復習ができていない・・・こうした要因で努力が結果に結びついていないこともあります。
大切なのは、偏差値の数字だけを見るのではなく、どの問題で点を落としているのか、なぜ間違えたのか、次に何をできるようにするのかを、一つひとつ確認していくことです。
一気に偏差値を大きく上げようとする必要はありません。
英単語を一つ覚える、計算ミスを一つ減らす、苦手単元を一つ克服する――そうした小さな積み重ねが、やがて安定した得点力につながります。
伸び悩む時期こそ、勉強時間を増やすことだけに目を向けず、今の学習方法を一度見直してみましょう。
自分に必要な勉強を整理し、基礎から着実に取り組むことが、志望校合格への確かな一歩になります。