【高校1・2年生向け】毎日の勉強は何をすればいい?基礎力と習慣の整え方

「高校に入ったけど、毎日の勉強って何をすればいいのかよく分からない」「受験はまだ先だし、正直モチベーションが湧かない」──そんな悩みを抱えている高校1・2年生は多いのではないでしょうか。
高校生活は中学とは違い、自由度が高くなる一方で、勉強面の自己管理がますます重要になります。
特に高校1・2年生の期間は、「将来の進路に向けてどれだけ基礎を固めておけるか」がカギになります。
逆に言えば、この時期の積み重ね次第で、高校3年生以降の受験勉強がぐっと楽になるか、それとも苦しい戦いになるかが決まってしまうのです。
この記事では、高校1・2年生が日常的に意識すべき勉強のポイントや学習習慣の作り方、進路選択を見据えた学びについて、段階的に詳しく解説していきます。
なぜ高校1・2年生のうちに“日々の勉強”が重要なのか?

まず最初に強調しておきたいのは、「受験勉強は高校3年生になってから」という考えでは遅すぎるということです。
特に大学受験では、高1・高2で習った内容からも多くの問題が出題されます。
つまり、高3で初めて本腰を入れても、それまでに習った内容が理解できていなければ、基礎を固めるだけで手一杯になってしまうのです。
また、近年では推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)など、多様な入試形式が増えています。
これらの選抜では、評定平均や活動実績、自己PR書、面接対策など、高1からの取り組みが評価対象になるケースも多く、早いうちから“受験への準備”は始まっていると考えるべきでしょう。
各教科で取り組むべき勉強内容【基礎力の充実がすべての鍵】
英語
英語は短期間で伸ばすことが難しい科目です。
語彙・文法・構文・リスニング・読解力と、求められるスキルが多岐にわたるため、計画的な学習が不可欠です。
英単語は毎日少しずつ。1日10個でも継続することで大きな差になります。
覚えた単語は定期的に復習し、長期記憶に定着させましょう。
文法は学校の授業を軸に、教科書や問題集で反復練習を。
特に時制・助動詞・関係詞など、文構造に関わる文法は繰り返し確認を。
長文読解は音読が効果的です。
音読を通じて英語の語順やリズムが身体に染みつき、読解スピードの向上にもつながります。
数学
数学では「なぜそうなるのか」を意識した勉強が重要です。
公式を丸覚えするだけでは応用問題に対応できません。
公式の導出過程を理解することで、初見の問題にも対応できる思考力が育ちます。
学校の問題集だけでなく、解説が詳しい参考書を使い、「自分で説明できるかどうか」を基準に理解を確認しましょう。
苦手単元はそのまま放置せず、早めに復習して克服を。
数学は積み重ねの科目なので、前の学年の内容が理解できていないと、次の単元もつまずいてしまいます。
国語
国語は“なんとなく”の感覚で済ませがちですが、受験では確かな読解力が問われます。
評論文・小説ともに、文章の構成や筆者の主張を正確に読み取る力が必要です。
毎日の読書習慣が理想ですが、難しい場合は学校の教科書の文章を丁寧に読み、要点を自分の言葉でまとめる練習を。
古文・漢文は“単語と文法”が基本です。特に古典文法は早めに習得し、少しずつ読める文を増やしていきましょう。
予習と復習のバランスを取る学習習慣を身につけよう
高校では授業の進度が速く、1回聞き逃すと取り戻すのが大変です。
だからこそ、予習と復習を“セット”で行うことが大切です。
予習は完璧を目指す必要はありません。
次の授業で扱う範囲をざっと読んで、分からない単語やポイントをチェックしておくだけでも、授業の理解度は大きく変わります。
復習は、授業を受けたその日のうちに行うのが理想です。
ノートを見返しながら、内容を再構成したり、もう一度問題を解いてみたりして、定着を図りましょう。
この“授業前後の5〜10分”の積み重ねが、長期的な学力向上につながります。
模試は“結果より分析”が大事!伸びしろを見つけるチャンス
高校2年生になると、模擬試験を受ける機会が増えます。
模試の結果が振るわないと落ち込むこともありますが、重要なのは点数や偏差値よりも「何ができていて、何ができていないのか」を分析することです。
間違えた問題は必ず解き直しをして、なぜミスをしたのかを明確にしましょう。
教科別に「時間配分が悪かった」「知識不足」「問題文の読み違え」など、ミスの原因を言語化しておくと、次の勉強の指針になります。
模試の成績表に記載される“単元ごとの正答率”なども活用し、弱点補強に役立てましょう。
模試は単なる試験ではなく、自分の現在地を知る“地図”です。それをもとに学習戦略を立て直していくことが、効率のよい勉強法へとつながります。
進路を意識することで、勉強の目的が明確になる
高校1・2年生のうちから「将来どうなりたいか」「どんな大学・学部に進みたいか」を考えておくことで、学習へのモチベーションが大きく変わります。
文系・理系の選択に迷っている場合は、興味のある分野の大学のシラバスや入試科目を見てみましょう。
オープンキャンパスや大学説明会にも積極的に参加し、自分の目で情報を得ることが進路選びの第一歩です。
将来の目標が少しでも見えてくると、「なぜ今この教科を勉強するのか」という意味づけができ、勉強に対する意識が自然と高まっていきます。
「毎日続ける」が何よりの武器になる
「一日でたくさん勉強しよう」と張り切るよりも、「少しずつでも毎日続ける」ことが長期的には圧倒的な成果につながります。
学校の宿題以外にも、自主的に勉強する時間を少しだけでも確保してみましょう。
スキマ時間に単語帳を見たり、アプリでクイズ形式の学習をしたり、生活の中に勉強を組み込む工夫も効果的です。
毎日学習記録をつけると、継続のモチベーションにもなります。
「自分のペースでコツコツ」が、最強の武器です。
まとめ
高校1・2年生の“今”をどう過ごすかが、未来を左右する時期は、受験までまだ時間があるように感じられるかもしれません。
しかし、学力の伸びは一朝一夕で手に入るものではありません。
今のうちから基礎を固め、学習習慣を整えていくことで、高校3年生の自分を助けることになります。
焦る必要はありませんが、何もしないまま時間を過ごすのはもったいないことです。
「今できることから始める」──それが、将来の進路を切り開く第一歩です。