中学生の理科嫌いを克服!つまずきやすいポイントと学び方の工夫

「理科のテスト、また平均点に届かなかった…」
「授業中、先生の話がよくわからなくてただノートを写してるだけ」
「実験は楽しいけど、レポートになると何を書けばいいのか迷ってしまう」
このように、中学生の間で“理科が苦手”という声はとても多く聞かれます。
理科は身の回りの現象と密接に関係した、実はとても面白い教科なのですが、苦手意識が先行すると「難しい」「自分には無理」と感じてしまいがちです。
この記事では、理科が苦手な中学生の悩みに寄り添いながら、具体的なつまずきの原因と、それを乗り越えるためのステップを詳しく解説していきます。
なぜ理科が苦手になるのか?

理科の成績が伸び悩む理由は人それぞれですが、よく見られるパターンには以下のようなものがあります。
暗記はできるけれど、問題になると解けない
用語や語句の暗記は頑張っているのに、いざテストで問題を解こうとすると「どう使えばいいかわからない」と手が止まってしまう。
このような悩みは非常に多く、中学生の理科離れの一因にもなっています。
たとえば「蒸留」や「光合成」「浮力」といった言葉を覚えていても、それらがどういう場面で、どのように関係しているかが理解できていなければ、応用問題でつまずいてしまいます。
<対処法> 意味と仕組みまでセットで覚えるクセをつけよう
ただ単に「覚える」だけでなく、「なぜそれが起きるのか」「どんな条件のときに使えるのか」という“背景の理解”が重要です。
自分の言葉で説明してみたり、イラストや図を描いてまとめることで、記憶が整理されやすくなります。
計算問題になると自信をなくす
理科には計算問題も多く登場します。特に物理や化学の単元では、「公式が覚えられない」「どの数値をどこに入れるのかわからない」といった悩みが頻出します。
たとえば電流と抵抗、質量パーセント濃度、仕事と力など、公式と単位が複雑に絡み合ってくると、苦手意識が一気に高まります。
<対処法> 公式は“意味”と“使いどころ”を理解しよう
大切なのは、公式を機械的に覚えるのではなく、「どんな場面で使うか」「この数値は何を表しているか」を理解すること。
たとえばオームの法則(V=IR)であれば、電圧が電流と抵抗に比例して変化する関係を図でイメージしながら覚えることで、問題にも応用しやすくなります。
実験や観察は楽しいけれど、記述やグラフが苦手
「理科の実験は好きだけど、結果をまとめたり、表やグラフを読み取るのは難しい…」という生徒も多いです。
実験の結果をただ暗記するだけでは、本来の“なぜその結果になったか”という理科の本質を理解することはできません。
<対処法> 因果関係を考える習慣をつけよう
理科の実験には「操作変数(変えるもの)」「結果変数(変化するもの)」「一定に保つもの」の3つの要素があります。
たとえば“水に塩を溶かす実験”では、水の温度や量、塩の種類などの条件を整理することで、何が結果に影響を与えたのかが見えてきます。
記述問題やグラフ問題に対応するには、このように実験の因果関係を言葉で説明できる練習が欠かせません。
理科を「苦手」から「得意」へ変える3つの学習ステップ
ステップ①:自分の“つまずきポイント”を把握する
まずは「どの単元で苦手意識があるのか」「どういう問題形式が苦手なのか」を明確にしましょう。
苦手の正体がわかれば、ピンポイントで対策できます。
- 化学分野の計算が苦手なのか
- 生物分野の語句暗記があやふやなのか
- 実験内容がイメージできないのか
自己分析するだけでも、学習の効率はぐんと上がります。
ステップ②:「理科は現実世界の知識」と意識を変える
理科は机上の知識に思われがちですが、実際には身近な生活と密接につながっています。
たとえば以下のような視点で理科を見ると、ぐっと親しみが湧いてきます。
炊飯器のしくみ → 熱と水の対流
スマホの充電 → 電気の流れと電池の化学反応
植物の育て方 → 光合成と水分の吸収
このように“生活の中の理科”に目を向けることで、教科書の内容にも意味が見えてきます。
ステップ③:「わからない」を放置しない学習環境を作る
理科は一度わからなくなると、その後の単元にも影響しやすい教科です。
「わからないところをそのままにしない」ことが何より大切です。
学校の授業だけでは補えない部分も多いため、家庭教師や個別指導のサポートを活用して、自分に合ったペースで学び直すことをおすすめします。
オンライン家庭教師であれば、わからない部分をその場ですぐに質問でき、図や映像を交えて丁寧に解説してくれるので、理解のスピードが格段に上がります。
中学生におすすめ!理科の苦手克服アクション5選
日々の出来事と理科を結びつけて考える癖をつける
理科が苦手な生徒の多くは、教科書の中だけで理科を捉えてしまい、実生活とのつながりを感じられずに「なんのために勉強するのかわからない」と感じがちです。
しかし、理科は私たちの身の回りの現象すべてと密接に関係しています。
たとえば、
お湯が沸騰する様子 → 状態変化(液体→気体)
曇りガラス → 水蒸気の凝結
花がしおれる → 植物の蒸散や光合成の影響
電子レンジの仕組み → 電磁波と分子の振動
このように、何気ない出来事を見たときに「これは理科の〇〇と関係しているな」と考える習慣をつけると、知識が頭に定着しやすくなります。
日記やスマホのメモ帳などに「今日見た理科的現象メモ」をつけるのも効果的です。
自分の言葉で記録することで、自然とアウトプット力も身につきます。
教科書の実験ページを声に出して読んでみる
理科の実験は、観察力・理解力・記述力のすべてを養う総合的な学びの場です。
しかし、学校の授業では実験の時間が限られており、十分に復習できていない生徒も多くいます。
そこでおすすめなのが、教科書の実験ページを音読すること。
音読には、以下のような効果があります。
- 視覚・聴覚の両方を使うことで記憶に残りやすくなる
- 言葉の意味や流れを理解しやすくなる
- 実験の目的や結果、考察を筋道立てて追えるようになる
ポイントは、単に読むのではなく、「どうしてこの手順なのか」「何を確かめているのか」と自分で問いかけながら読むこと。
できれば家族や友達に説明するように読んでみると、理解が一層深まります。
グラフや表を読む練習をニュースや天気予報でも行う
理科の問題では、グラフや表を読み取る力が求められることが非常に多くあります。
特に中学2年生以降は、数値の変化を見て法則性を読み取る問題が頻出します。
しかし「数字がたくさん並んでいるだけで苦手意識が…」という生徒も多いはず。
そんなときは、理科の教材だけでなく、日常生活の中でグラフや表に親しむ時間を意識的につくってみましょう。
たとえば、
天気予報の気温グラフ → 一日の温度変化と太陽の動きの関係
ニュース番組の人口推移グラフ → 社会と地学の関連
スポーツの選手成績表 → 単位と割合の感覚
最初は「縦軸・横軸に何が書かれているか」だけでもOK。
慣れてきたら「どんな傾向があるか」「何が言えるか」を自分なりに言葉にしてみましょう。
読む・考える・言葉にする、この3ステップを繰り返すことで、データに対する抵抗がぐんと減ります。
1日1公式を「意味込み」で覚える習慣をつける
理科では公式が必要な単元も多く、暗記だけでなく「公式をどう使うか」が理解の分かれ目になります。
例えば次のような公式は定番です。
密度 = 質量 ÷ 体積
オームの法則 V=IR
仕事 = 力 × 距離
ただ丸暗記するのではなく、その公式がどのような関係性を表しているのかを理解しながら覚えることがポイントです。
おすすめの方法
公式の「意味」や「単位」を口に出して確認
実際の例(例:1kgの水を1m持ち上げたら?)で具体的にあてはめてみる
教科書の例題を解いて、理屈を意識しながら反復
「1日1公式」と決めて、毎日少しずつ繰り返すことで、負担が少なく知識が積み重なっていきます。
また、覚えた公式を使って簡単なオリジナル問題を作ってみると、理解がより深まります。
「なんでこうなるの?」を自分で調べて答えにたどり着く練習をする
理科において最も大切な力の一つが、「なぜ?」と疑問を持ち、それを自分の力で解決しようとする姿勢です。
たとえばこんな場面があったとします。
- なぜ水はコップのふちに沿って垂れるのか?
- どうして氷は水に浮くのに、鉄は沈むのか?
- 曇りの日でも日焼けするのはなぜ?
こうした日常の小さな疑問を放置せず、「調べてみよう」と思えることが、理科のセンスを育てます。
インターネットで調べるのももちろんOKですが、調べたあとは「本当に正しいか?」「教科書のどの内容とつながるか?」を確認するクセをつけましょう。
ノートや付箋に「今日の理科のギモンメモ」をつけて、自分なりに解決していくと、探求心と自学力がどんどん育ちます。
まとめ
理科が苦手だと感じる中学生の多くは、「覚える量が多い」「計算が難しい」と感じているかもしれません。
しかし、本来の理科は“知れば知るほど面白くなる”教科です。
自然の不思議、日常のしくみ、目に見えない現象の裏側、それを解き明かす知的なワクワクが詰まっています。
一人で悩まず、正しい方法で学べば、理科は必ず「できる科目」になります。
私たちのオンライン家庭教師では、理科が苦手な生徒でも“自信”と“楽しさ”を持って学べるよう、一人ひとりに合わせた丁寧なサポートを行っています。
「どうせ自分には無理」と思わずに、ぜひ一歩踏み出してみてください。
その小さな一歩が、理科を「好きな教科」に変えるきっかけになります。