お子さんが不登校になったときに知っておくべきこと、避けるべきNGな声かけと適切なサポート方法
公開日:お子さんが不登校になってしまった場合、親として最も大切なのはお子さんの状態をよく観察し、適切に対応することです。
不登校の原因は一概にはわからないかもしれませんが、お子さんがどのような表情をしているのか、どのようなことを話しているのか、そして話すことができないことについて考えてみてください。
不登校に至るまでにお子さんがどれだけのことを我慢してきたのかを理解することが重要です。
ここでは、不登校に対する適切な対応方法と、避けるべきNGな声かけについて具体的に解説します。
目次
お子さんの心の声に耳を傾ける
不登校という現実に直面すると、多くの保護者が戸惑いを感じることでしょう。
それは決して異常なことではありません。
しかし、お子さんが不登校になったのには必ず何らかの理由があることが多いです。
お子さんの話を注意深く聞き、これまでの努力や頑張りを認め、まずは安心感を与えるよう心がけましょう。
「学校を休んでも大丈夫だよ」と伝えることで、お子さんが少しでも楽になるようにしましょう。
また、お子さんが何を感じているのか、何に困っているのかを理解しようと努めることが大切です。
お子さんが話しやすい環境を整え、積極的に話を聞く姿勢を持つことで、信頼関係を築いていくことができます。
お子さんとの対話を重視する
お子さんの話を聞いた後には、「なぜ学校を休む必要があったのか」、「今はどんなことならできそうか」などを一緒に話し合いましょう。
これにより、お子さんの考えや気持ちを理解しやすくなり、共に目指すべき目標や解決策を見つけることができます。
また、対話を通じてお子さんの不安や恐怖を共有し、共に問題解決に向かう姿勢を示すことで、お子さんは安心感を得られるでしょう。
お子さんが自分のペースで前進できるようにサポートし、無理のない範囲での活動や学習を提案することが効果的です。
外部のサポートを活用する
担任の先生やスクールカウンセラーと連絡を取り合ったり、不登校を支援する機関(フリースクールなど)に相談することも非常に有効です。
さまざまな角度から役立つ情報を集めることで、お子さんに最適な支援方法を見つけることができます。
また、外部のサポートを利用することで、親自身も精神的な負担を軽減し、お子さんに対する適切な対応ができるようになります。
専門家の意見を取り入れることで、より効果的なサポートが可能となるでしょう。
多様な情報源を利用する
場合によっては、学校の先生やスクールカウンセラーに良い印象を持っていないこともあるでしょう。
その場合は、地域の相談センターや開業しているカウンセラー、保護者の会、SNSで不登校に関する情報を発信している人々から情報を得ることができます。
しかし、情報を集めすぎて混乱することもあるため、必要な情報を選び取る力も大切です。
不登校について一人で悩み続けると行き詰まってしまうことが多いため、適切な支援を受けることが望ましいです。
複数の情報源を活用しながら、お子さんに合った最適な方法を見つけていくことが重要です。
避けるべきNGな声かけと適切なサポート方法
「もっと頑張れ」と応援する
お子さんが既に努力している状況で「もっと頑張れ」と言うと、さらなるプレッシャーをかけてしまいます。
お子さんは自分の努力が認められていないと感じ、無力感を覚えるかもしれません。
さらに、頑張ることができない自分を責めることで、精神的な負担が増し、心のバランスを崩す恐れがあります。
親としては、お子さんの現在の状況や感情を理解し、まずはその努力を認めることが大切です。
「今までよく頑張ってきたね」と労いの言葉をかけることで、お子さんの心の負担を軽くすることができます。
親や兄弟、他人と比較する
「○○ちゃんは頑張っているのに、あなたはどうしてできないの?」といった比較は、お子さんの自己評価を著しく低下させます。
他人との比較は、お子さんに劣等感を抱かせ、自信を失わせるだけでなく、親に対する信頼感も損なわせる可能性があります。
また、比較されることでお子さんはプレッシャーを感じ、自分のペースで問題に対処することが難しくなります。
お子さん一人ひとりの個性や状況を尊重し、「あなたはあなたのペースで大丈夫だよ」と伝えることが重要です。
学校の情報を共有してしまう
学校での出来事やクラスメートの話を頻繁に共有することは、一見お子さんに関心を持っているように見えますが、実際には逆効果になることがあります。
お子さんは学校に対する不安や恐怖を感じている場合、その話題がさらにその感情を強化してしまうことがあります。
お子さんがリラックスできる環境を提供し、学校以外の話題や興味を持つことができる活動に目を向けることが大切です。
「今日は何をしたい?」とお子さんの意見を尊重し、学校以外の楽しい話題を提供することで、心の負担を軽減することができます。
学校に行くことを強制する
「学校に行かなければならない」と強制することで、お子さんにさらなるストレスを与えることになります。
強制されることで、学校に対する恐怖や反発心が増し、不登校が長引く可能性があります。
代わりに、お子さんが感じている不安や恐怖について話し合い、共に解決策を見つける姿勢を持つことが重要です。
お子さんが自分のペースで再び学校に行けるようになるまで、サポートし続けることが大切です。
「なんで?」と詰問してしまう
「なんで学校に行けないの?」と問い詰めると、お子さんは自分の気持ちをうまく表現できず、ますます孤立してしまいます。
お子さんが学校に行けない理由は複雑で、一言で説明できるものではないことが多いです。
お子さんの気持ちを理解するためには、優しく話を聞くことが必要です。
「何か心配なことがあるの?」と問いかけ、お子さんが安心して話せる環境を作ることが重要です。
学校に行かない対価を要求する
「学校に行かないなら○○しなさい」といった取引のような言葉は、お子さんの心に負担をかけるだけでなく、不登校の問題を根本的に解決することにはつながりません。
このような対応は、お子さんが学校に行くことをさらに困難に感じさせるだけでなく、親との信頼関係をも損なう可能性があります。
お子さんが学校に行かない理由について理解を深め、一緒に解決策を見つけることが大切です。
人格否定する言葉を投げかける
「あなたは怠け者だ」といった人格を否定する言葉は、お子さんの自己価値観を傷つけるだけでなく、親子の信頼関係も壊してしまいます。
このような言葉は、お子さんの心に深い傷を残し、さらに学校に行くことが難しくなります。
お子さんの行動ではなく、感情や考えを尊重し、「どうしてそう感じるの?」と理解を示す姿勢が大切です。
まとめ
お子さんが不登校になった場合、保護者としての対応が非常に重要です。
適切な声かけとサポートを提供することで、お子さんの不安を和らげ、再び学校生活に戻るための手助けができます。
お子さんの気持ちに寄り添い、無理強いせず、信頼関係を築くことを心がけましょう。
お子さんのペースを尊重し、共に前進する姿勢を持つことが、最良の結果をもたらします。
親としての役割を果たしながら、お子さんの成長と未来を支えるための努力を惜しまないようにしましょう。