コラム

勉強のやる気が出ない中学生・高校生の特徴と立て直すための具体的な方法

勉強のやる気が出ない中学生・高校生の特徴と立て直すための具体的な方法 公開日:

中学生や高校生は、人生の中でも大きな変化が訪れる時期にいます。
学習内容が難しくなり、部活動や人間関係も複雑になり、将来の選択肢について考える機会も増えていきます。
そのような状況の中で、「勉強しなければいけないと分かってはいるのに、どうしてもやる気が出ない」という悩みは非常に多くの生徒が抱えています。

しかし、やる気というのは単純に“やる気のスイッチが入らない”だけではありません。
その裏には、学習環境や生活習慣、心理状態、自己肯定感、周囲の影響など、複数の要因が折り重なっています。

本記事では、中学生・高校生の指導を長年行ってきた視点から、やる気が出ない原因と、その状態から抜け出すための根本的な方法を丁寧に解説します。

中学生・高校生が「やる気を失う」背景にある共通点

中学生・高校生が「やる気を失う」背景にある共通点

目標が“他人基準”のままで、自分の意志に結びついていない

実際に多く見られるのは、「志望校は決めているけれど、なぜそこに行きたいのか自分ではよく分かっていない」という状態です。
親や先生から勧められた進路に従う形で勉強していると、“自分が選んでいる”という感覚が薄くなり、モチベーションが続かなくなります。

中高生は、周囲の期待に応えようと努力する一方で、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちです。
「本当はどうしたいのか」「何に興味があるのか」を自分の中で言語化できていないと、やる気は徐々に低下してしまいます。

勉強のやり方が分からず、成果が出ないことで“諦め癖”がついている

やる気の低下の大きな原因のひとつが、「頑張っているのに結果につながらない」という体験です。
過去問ばかり解いて理解が追いつかなくなる、授業の内容が分からないままテストに挑む、暗記方法が分からないまま時間だけが過ぎる…など、努力が空回りしている生徒は非常に多いです。

成果が出ない経験が続くと、「どうせやっても無駄」という“学習性無力感”に陥ります。
この状態は意欲の低下だけでなく、自己肯定感を大きく損なうため、早期に対処する必要があります。

スマホやゲームの刺激の強さにより、学習への切り替えが難しくなる

現代の中学生・高校生は、デジタル機器への接触時間が長く、脳が常に刺激を求める状態になりがちです。
SNSの通知、短い動画、ゲームの達成感など、瞬時に快感が得られる環境に慣れてしまうと、勉強のように集中と忍耐が必要な活動が“退屈でつまらないもの”に感じられます。

特にスマホは、学習意欲を阻害する最大の要因と言ってもよく、

  • 机に向かっても気づけば触ってしまう
  • 動画を見ているうちに数時間過ぎている
  • 寝る前に使いすぎて睡眠が浅くなる

など、生活全体に悪影響が出やすくなります。

睡眠不足や生活リズムの乱れによる“脳の疲労”

「やる気が出ない」「集中できない」の大きな理由として、睡眠不足は見逃せません。
脳は睡眠中に情報を整理し、記憶を定着させています。睡眠が足りないと、脳が本来の働きを発揮できず、思考・判断・集中の全てが低下します。

特に中高生は部活で帰宅が遅くなる、スマホで夜更かしをするなどの理由で睡眠時間が削られがちです。
これは“意志が弱いから”ではなく、脳がエネルギー不足の状態にあるだけで、改善すればやる気や集中力は驚くほど戻ってきます。

人間関係のストレスやプレッシャーで心のエネルギーが奪われる

学校生活は勉強以外にも多くのストレスが存在します。
友人関係の悩み、部活動でのプレッシャー、家庭環境の変化、将来への不安など、精神的な負担が大きいと、勉強に向ける気力が残らなくなります。

生徒は言葉にしないだけで、心の中で葛藤しているケースも多く、
「やる気が出ない=怠けている」という単純な話ではないことを理解する必要があります。

やる気を取り戻すために必要な根本的アプローチ

まずは“勉強の目的”を自分の言葉で整理する

やる気を引き上げるためのスタート地点は、「なぜ勉強するのか」を自分なりに理解することです。
志望校合格、将来の職業、得意科目を伸ばしたい気持ちなど、どんな理由でも構いません。大切なのは、誰かに言われた目標ではなく、自分の意志で選んだ理由を見つけることです。

例えば、
「数学が分かるようになると他の科目も自信がつく」
「英語を頑張れば海外に興味がある自分の夢につながる」
といった“自分にとっての意味”が理解できると、行動のエネルギーが自然と生まれます。

自己効力感を高める“成功体験”を積み重ねる

やる気を引き戻すためには、「自分にもできる」という感覚を取り戻すことが非常に重要です。
1ページの問題を解けた、10分だけ集中できた、昨日より理解が深まったなど、小さな成功を積み重ねることで、意欲の土台が作られます。

逆に、いきなり難しい単元に挑戦したり、長時間の勉強を課したりすると、失敗体験が積み重なり、さらにやる気を失ってしまいます。
最初は“確実にできる”量から始め、徐々にペースを上げていくことが効果的です。

勉強方法を根本から見直し、「やれば伸びる」という実感を取り戻す

やる気が出ない生徒の多くは、勉強方法の“順番”や“やり方”が合っていません。
分からない単元を放置したまま問題集に取り組む、暗記が必要な箇所を飛ばしてテストに挑むなど、努力が結果につながらない状態が続いています。

理解→定着→演習の流れを整え、苦手箇所を丁寧に復習し、“結果につながる学び方”へ変えることで、「わかる → できる → 楽しい」という好循環が生まれます。

このプロセスを一人で行うのは難しいため、オンライン家庭教師のように学習方法そのものから伴走するサポーターの存在は非常に大きな意味をもちます。

スマホやゲームとの距離感を整え、“使い方をデザインする”

スマホを完全に禁止する必要はありません。
むしろ禁止するとストレスが増え、余計に勉強が手につかなくなる生徒も少なくありません。

大切なのは、

  • 勉強中だけ別の部屋に置く
  • 通知をオフにする
  • 夜21時以降は充電スペースに置く

など、スマホの“使用ルールを自分で決める”ことです。

自分でコントロールできる経験が増えると、自己管理能力が高まり、自然と学習時間も確保できるようになります。

睡眠と生活サイクルを整え、脳のコンディションを回復させる

生活リズムの崩れは、やる気の低下と強い相関があります。
寝る時間が不規則だと、脳が十分に回復せず、朝から疲れてしまいます。
これは意志の問題ではなく、脳の生理的な働きによるもので、改善すれば集中力や意欲はしっかりと戻ります。

  • 就寝・起床時間を固定する
  • 寝る前のスマホを控える
  • 朝に太陽光を浴びる

など、基本的な習慣が整うだけで学習の質は大きく変わります。

心のストレスを軽減し、気持ちに余裕を取り戻す

やる気を取り戻す上で重要なのは、「勉強以前に、心が疲れていないか」を確認することです。
悩みを抱えたままでは、勉強に気持ちを向ける余力がなくなります。

とくに思春期の生徒は、親に言いづらい悩みを抱え込みやすいため、安心して話せる存在が必要です。
オンライン家庭教師や第三者の大人は、勉強のサポートだけでなく“心の整理”の助けになることも多く、意欲の回復に大きく貢献します。

まとめ

やる気は、魔法のように突然湧くものではありません。
“環境”と“習慣”によって少しずつ育っていくものです。

生活リズムが整い、勉強のやり方が分かり、相談できる相手がいて、小さな成功体験を積み重ねていく。
こうした条件が揃って初めて、生徒は前向きな気持ちを取り戻します。

そして何より、生徒自身が「勉強を頑張ってみよう」と思える瞬間を迎えられるよう、適切に外側から支える仕組みが必要です。
オンライン家庭教師は、その“伴走役”として非常に有効な存在であり、一人では難しい学習の習慣化やモチベーション管理をサポートできます。

勉強のやる気を失っている状態は、決して珍しいことではありません。
しかし、その状態から抜け出す方法は確実に存在します。
原因を丁寧に探り、ひとつずつ整えていくことで、生徒は必ず前向きな姿勢を取り戻せます。

オンライン家庭教師ドリーム
教務代表 山田 祐大

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